スロバキアの世界遺産

スロバキアのユネスコ世界遺産

スロバキア共和国は、1993年3月31日に世界遺産条約を批准しました。以来、豊かな歴史と自然に恵まれたスロバキアは、数多くの文化遺産と自然遺産をユネスコの世界遺産リストに登録しています。

文化遺産

スロバキアが誇る文化遺産は、その歴史と伝統を物語る貴重なものです。

ヴルコリニェツ (1993年登録): 独特の建築様式が特徴的な、魅力あふれる歴史地区です。中世の面影を残す街並みは、多くの観光客を魅了しています。
バンスカー・シュチャヴニツァ歴史地区と近隣の工業建築物群 (1993年登録): かつて栄えた鉱山都市の面影を色濃く残す、歴史地区と鉱山関連の産業遺産の複合遺産です。近代産業史を知る上で重要な場所となっています。
レヴォチャ歴史地区、スピシュスキー城及びその関連する文化財 (1993年登録、2009年拡大): ゴシック様式の建築物が立ち並ぶ歴史地区と、壮大な城塞、そして関連する文化的資産からなる、広範囲にわたる複合遺産です。中世ヨーロッパの歴史を肌で感じることができるでしょう。
バルデヨフ市街保護区 (2000年登録): 美しい街並みと、独特の文化が調和した、中世都市の優れた保存状態が評価されています。
カルパティア山脈地域のスロバキア側の木造教会群 (2008年登録): スロバキアのカルパティア山脈に点在する、独特な木造建築の教会群です。その美しいデザインと、山岳地帯ならではの景観との調和が見事です。
ローマ帝国の国境線-ドナウのリーメス（西部分）(2021年登録、オーストリア、ドイツと共有): ローマ帝国の版図を物語る、国境防衛施設の遺跡です。オーストリア、ドイツとの共同世界遺産として登録され、古代ローマの歴史を理解する上で重要な役割を果たしています。

自然遺産

スロバキアの豊かな自然環境は、世界的に貴重な自然遺産として認められています。

アグテレク・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群 (1995年登録、2000年拡大、ハンガリーと共有): ハンガリーと共有する、神秘的な洞窟群です。その規模と、内部に広がる鍾乳洞は圧巻です。
カルパティア山脈とヨーロッパ各地の古代及び原生ブナ林 (2007年登録、2011年、2021年拡大、ほか17か国と共有): ヨーロッパ各地に広がるブナ林の代表的な地域として、スロバキアの一部も登録されています。広大な原生林は、生物多様性の宝庫となっています。

複合遺産

現在、スロバキアには複合遺産として登録されている物件はありません。

暫定リスト

スロバキア政府は、将来の世界遺産登録を目指し、多くの物件を暫定リストに掲載しています。これらの物件は、スロバキアの歴史、文化、自然を多角的に示す重要な資産です。暫定リストには、教会群、ワイン地方、牧草地、記念碑、防衛施設、都市設計、自然保護区など多様な物件が含まれています。これらの物件が将来、世界遺産に登録されることを期待しています。

まとめ

スロバキアの世界遺産は、その歴史、文化、自然の豊かさを示す重要な証です。今後も、スロバキアが世界に誇る遺産の数々が、世界遺産リストに加わることを期待しています。

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