スロバキア共産党

スロバキア共産党（KSS）は、スロバキアにおけるマルクス・レーニン主義を掲げる政党です。その起源は、チェコスロバキア共産党（KSČ）のスロバキア支部に遡ります。

歴史

1939年、ナチス・ドイツによるチェコスロバキア解体時、KSČスロバキア支部は独立。第二次世界大戦末期には、スロバキア民衆蜂起を主導しました。戦後、同支部はチェコスロバキア共産党の支部組織として1990年まで存続し、その後、1992年に同名の政党が新たに発足しました。

1939年3月14日、チェコスロバキア解体とKSČ非合法化を受け、スロバキア支部は党本部から独立。1944年8月には、ソ連軍の接近に呼応し、エドヴァルド・ベネシュらチェコスロバキア亡命政権と協力してスロバキア民衆蜂起を実行しました。

戦後、チェコスロバキア共和国が復活すると、当初は独立政党として活動しましたが、1948年9月29日にKSČに再合流し、スロバキア地域の支部組織となりました。機関紙は「プラウダ」で、アレクサンデル・ドゥプチェク、ヴァジル・ビリャーク、ヨーゼフ・レナールトらが歴代の第一書記を務めました。

クレメント・ゴットヴァルト政権下では、チトー主義者の根拠地と見なされ、粛清の対象となりました。1951年には、ルドルフ・スラーンスキー第一書記やヴラジミール・クレメンティス外相らがチトー主義者として冤罪で逮捕され、翌1952年に11人が死刑となりました（スラーンスキー裁判）。

1963年、ドゥプチェクがスロバキア共産党第一書記に就任。チェコに先駆けてスロバキアでの言論自由化を進め、スロバキアの地位向上を訴えました。1968年にはチェコスロバキア共産党第一書記に選出され、プラハの春と呼ばれる改革に着手しました。

1989年の民主化後、スロバキア共産党は支部組織としての立場を改め、1990年2月にボヘミア・モラビア共産党と共同でチェコスロバキア共産党を運営。しかし同年6月の総選挙後、主流派が民主左翼党に転換し、チェコスロバキア共産党から離脱しました。

その後、一部の共産党残留派が1991年3月にスロヴァキア共産主義者同盟を結成。1992年1月18日の結党大会を経て、同年8月にスロバキア共産党91と合同し、改めてスロバキア共産党が設立されました。

近年の動向

2002年のスロバキア議会選挙で、結党以来初めて11議席を獲得しましたが、2006年の選挙では全議席を失いました。その後も支持率は低迷し、2010年の選挙では1％を割り込む結果となっています。

党勢推移

スロバキア統計庁のデータによると、議会選挙および欧州議会選挙での得票率は以下の通りです。

（データは出典元を参照）

参考文献

ポスト社会主義諸国の政党・選挙データベース作成研究会編「ポスト社会主義諸国　政党・選挙ハンドブック」 (PDF) 『CIAS Discusscion Paper』No9（京都大学地域研究統合情報センター）

関連項目

* チェコスロバキア共産党

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