スーパーゼビウス (アルバム)

スーパーゼビウスについて

『スーパーゼビウス』（SUPER XEVIOUS）は、日本の音楽家・細野晴臣による音楽作品であり、1980年代の初めに作られたアーケードゲーム『ゼビウス』の楽曲をディスコスタイルでアレンジして収録した12インチシングルです。このアルバムは、1983年から1984年にかけてナムコからリリースされたアーケードゲーム音楽の新しい形を提案するものとなっています。

リリースの背景

この作品は、前作『ビデオ・ゲーム・ミュージック』とほぼ同時期に制作され、前作のヒットを受けた記念作品としてリリースされました。魅力的な点は、元のゲームミュージックを一部取り入れつつも、新たにアレンジされた楽曲が中心になっていることです。このため、『ビデオ・ゲーム・ミュージック』に比べ、より独自性の強い内容となっています。

全体的に『ゼビウス』のストーリー設定を反映した内容が特色であり、特筆すべきはライナーノーツに掲載された小説『ファードラウト』の要約版です。また、オビには「グワッシャ」や「ガスト・ノッチ」などの独特な用語に関する解説が含まれており、ジャケットの左下には赤く「ゼビ数字」として「01234567」と記載されています。

プロモーションとCD化

リリースに先立って、関係者向けにプロモーション用の7インチシングル『スーパーゼビウス［ハード・コア・ミックス］』が配布され、この中には収録曲「SUPER XEVIOUS」のショートバージョンが含まれていました。この楽曲は後に1996年にリリースされたボックスCD『¥EN BOX VOL.1』にも収録されています。

本作は、1988年11月に¥ENレーベルがリリースしたコンピレーションアルバム『¥ENレーベル・ツインベスト』で初めてCD化され、その後も様々なCDに収録され続けました。2001年には、関連作品としてタイトル単体でのCD化が実施され、初回特典には数々の貴重な資料や冊子が添付されました。

収録楽曲とその特徴

SIDE A

• - SUPER XEVIOUS（作曲：慶野由利子）

『ゼビウス』の楽曲をダンスミュージック風にアレンジしており、随所にゼビ語による声の挿入が特徴です。声優には、ゲーム開発者の遠藤雅伸や小沢純子、大野木宜幸などが参加しました。また、最後にはYMOの1983年日本ツアーの録音が使用されています。

SIDE B

• - GAPLUS（作曲：小沢純子）

この楽曲は、星逆流面のBGMをアレンジしています。

• - THE TOWER OF DRUAGA（作曲：小沢純子）

エンディングおよびネームエントリーの曲が冒頭に流れ、その後オーケストラ風にアレンジされた楽曲が続きます。一部には制作過程での失敗がそのまま収録され、その際の面白い注釈がライナーノーツに記載されています。

これらの楽曲により、アーケードゲーム音楽の新しい可能性が示され、コンピュータゲーム音楽の文化の発展にも寄与したと言えます。

メディアでの露出

この楽曲は、NHKの若者向け番組「YOU」において、ライブ風の映像として放送されたこともあります。タイトルは「Video Game Music (Disco Version)」であり、細野による演奏はほとんどなく、資料を読み上げている様子が映し出されました。これに加えて、当時他にもプロモーション映像が制作されています。

『スーパーゼビウス』は、アーケードゲームの音楽だけに限らず、日本の音楽文化の中でも重要な作品と位置付けられています。細野晴臣の独自のアプローチによって、オリジナルの魅力を新たな形で享受することができるこの作品は、今でも多くのファンに親しまれることでしょう。

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