スーパー桃太郎電鉄III

概要

『スーパー桃太郎電鉄III』は、ハドソンによって開発されたスーパーファミコン用のボードゲームで、1994年の12月9日に発売されました。このゲームは1991年にリリースされた『スーパー桃太郎電鉄II』のシステムを踏襲しながら、さまざまな変更点と新要素を取り入れています。1995年にはゲームギア版も登場し、ハドソンにとって同機種での唯一のタイトルとなりました。

ゲームシステム

基本的なゲームプレイは前作を基にしていますが、本作では新たに「ロボット研究所」が登場し、キングボンビーへの対策が強化されました。加えて、カード売り場の一部がロボット研究所に置き換わり、より多くのカード、イベント、物件が用意されているため、ボリューム感が増しています。なお、発売当時には、タレントの荒井注が出演したテレビCMも放送されました。

主な変更点

• - タイトル曲の改編: 本作から新たなタイトル曲が追加され、各作ごとに専用の音楽が用意されるようになりました。
• - キャラクターの変更: 夜叉姫はCOMキャラから外れ、桃太郎のアシスタントの役割を持つ「PBS NEWS」に出演しています。その代わりにかぐや姫が対戦相手として登場しました。
• - イベント収入の改良: プラス駅やマイナス駅の収入と支出が年数に応じて変動するよう改良されています。物件のジャンルも見直され、より戦略的な要素が追加されました。
• - 購入の自由度: プログラム上の制約が撤廃され、プレイヤーは全ての物件を購入可能になりました。これにより、収益率の低い物件でも、独占すれば損失が半減するなどの新しい戦略が求められます。

特徴的な要素

• - キングボンビーの悪行: 本作では貧乏神やキングボンビーの悪行が多様化され、年を重ねるごとにその威力が増します。また、キングボンビーに変身する際のエフェクトも変更され、様々な演出が施されています。
• - ロボット研究所: キングボンビーへの対抗手段として、「メカボンビー」を販売するロボット研究所が登場し、新しい戦略要素が加わりました。
• - 新カードの実装: リニアカードやイトーヨーカードなど新しいカードが充実し、ゲームプレイの変化を楽しむことができます。また、物件が多く登場し、複雑な経済的戦略が求められます。

評価

スーパーファミコン版の評価は、ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューで27点（満40点）、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票で23.5点（満30点）となっており、全体として好評を得ています。ゲームギア版にも評価があり、『ファミコン通信』のクロスレビューでは26点でした。

関連書籍

本作の攻略法や開発秘話などをまとめた書籍がいくつか出版されており、『スーパー桃太郎電鉄III究極本』や『スーパー桃太郎電鉄III必勝攻略法』などが広く知られています。これらの書籍では、ゲームの戦略やプレイスタイルを深く探ることができます。

このように『スーパー桃太郎電鉄III』は、前作の要素を受け継ぎつつ、数々の新要素を追加することで、プレイヤーに新たな体験を提供するゲームに仕上がっています。

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