スームィ

スームィ

ウクライナ北東部に位置する都市、スームィ（ウクライナ語: Су́ми [ˈsumɪ]）は、同名のスームィ州の州都として重要な役割を担っています。

地理

スームィ市は、スームィ州の南東部に広がっており、特にプセール川と、その支流であるスームカ川が合流する地点に位置しています。都市の中心部は、プセール川の比較的高い右岸に形成されています。

歴史

この地域には古くから人の営みがあり、2世紀から8世紀にかけては東スラヴの人々が居住していました。8世紀から13世紀にかけては、シヴェリャーヌィ族の領域となり、その後はチェルニーヒウ公国の支配下に入りました。しかし、13世紀になるとモンゴル人の侵攻によって甚大な被害を受け、一帯はほとんど無人の荒野と化してしまいます。15世紀から17世紀の間はモスクワ大公国の領土に含まれていましたが、依然として人口は稀薄な状態が続きました。

都市としてのスームィの歴史が始まるのは17世紀中頃です。1652年、ウクライナ・コサックの連隊長ヘラースィム・コンドラチエウが、チェルカースィ周辺から移住してきた人々を率いてこの地に町を創建しました。防衛の重要性から、1658年には堅固な要塞が築かれ、都市の基盤が確立されます。1658年から1765年にかけて、スームィはロシア領となったスロボダ・ウクライナにおけるスームィ連隊の中央都市として大いに繁栄を享受しました。

その後、行政区画の変更に伴い、1765年から1780年までスロボダ・ウクライナ県の県庁所在地となりました。1835年から1923年の間は、ハリコフ県（当時はハリコフ губерния）内のスームィ郡の中心地として位置づけられます。そして、1939年にはウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国のスームィ州が設置され、その州庁所在地となりました。1991年にウクライナが独立を達成して以降も、スームィは一貫してスームィ州の首府としての地位を保っています。

近年の出来事としては、2022年に始まったロシアによるウクライナ侵攻において、スームィ市内及びその周辺で激しい戦闘（スームィの戦い）が発生し、都市は大きな被害を受けました。

人口

スームィの人口は、2021年の国勢調査に基づく推計で259,660人となっています。2001年の人口統計データによると、民族構成はウクライナ人が約88%を占め、その他の民族が9.5%となっています。母語については、ウクライナ語を話す人が約54%、ロシア語を話す人が46%以下という内訳でした。男女比は、男性が47%に対し、女性が53%と、やや女性が多い構成です。

観光

スームィには、長い歴史を物語る建築物がいくつか残されており、観光の見どころとなっています。17世紀に建設された座の合同庁や、17世紀末に建てられた復活祭の教会、そして18世紀の救世主大聖堂などが挙げられます。

姉妹都市

スームィは、以下の都市と姉妹都市提携を結び、国際交流を深めています。

ヴラツァ（ブルガリア）
ツェレ（ドイツ）
ルブリン（ポーランド）
ゴジュフ・ヴィエルコポルスキ（ポーランド）
ザモシチ（ポーランド）
クルスク（ロシア）
ベルゴロド（ロシア）
セヴェロドヴィンスク（ロシア）

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