ズグディディ

ズグディディは、ジョージアのサメグレロ地方北西部に位置する都市で、首都トビリシから西へ約318km、黒海沿岸からは約30km内陸に入った場所にあります。エグリシ山地の麓に広がり、標高は100mから110m程度です。2014年の調査では、人口は約4万3千人を数え、サメグレロ＝ゼモ・スヴァネティ州の州都として、地域行政の中心を担っています。この地域では、グルジア語に加えて、メグレル語も日常的に使われています。

この都市の名前「ズグディディ」は、コルキスのラズ＝メグレル語で「大きな丘」を意味するとされています。歴史的に重要な場所であり、19世紀に建てられた女王とニコの宮殿が現存し、現在はダディアニ宮殿博物館として一般公開されています。博物館内では、ナポレオン・ボナパルトのデスマスクのほか、聖母マリアの聖骸布が展示されており、見どころの一つとなっています。また、マンツフヴァール＝カリの教会群や「女王の庭園」と呼ばれる歴史的な植物園、そして市内の大通りも訪れる価値のあるスポットです。

ズグディディは、かつてメグレリア侯国の首都として栄えましたが、1867年にロシア帝国によって滅ぼされました。その後、1993年にはジョージア初代大統領であるズヴィアド・ガムサフルディアの支配下に入るなど、激動の歴史を経験しています。

気候については、ケッペンの気候区分で温暖湿潤気候に分類され、年間を通して降水量が多いのが特徴です。冬季の平均気温は東京とほぼ同じくらいですが、日照時間が少なく、曇りがちの日が多いです。夏季には気温が上昇し、30℃を超える日も珍しくありません。

スポーツに関しては、FCムグレビ・ズグディディ、FCディナモ・ズグディディ、FCバイア・ズグディディといったサッカークラブが存在し、地元住民に親しまれています。

ズグディディは、歴史、文化、自然が融合した魅力的な都市であり、ジョージアを訪れる際にはぜひ訪れたい場所の一つです。

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