ズヴォニミール・ヴキッチ

ズヴォニミル・ヴキッチ：卓越したMFの軌跡

ズヴォニミル・ヴキッチ（Zvonimir Vukić、1979年7月19日生まれ）は、ユーゴスラビア（現セルビア）出身の元プロサッカー選手です。彼は主にミッドフィールダー（MF）として、そのキャリアを輝かせました。

プロとしての出発とスペインへの挑戦

1997年、ヴキッチはプロレテル・ズレニャニンでプロとしてのキャリアをスタートさせました。その才能はすぐに認められ、翌シーズンにはスペインの名門、アトレティコ・マドリードへの移籍を果たします。しかし、アトレティコでは主にBチームでの出場機会が多く、トップチームでの出場は叶いませんでした。この経験は、彼の成長にとって重要な糧となりました。

パルチザン・ベオグラードでの躍進

2000年、ヴキッチはセルビアの強豪、パルチザン・ベオグラードへ移籍します。ここで彼は才能を開花させ、中心選手としてチームを牽引。3シーズンで合計86試合に出場し、45得点を記録するという目覚ましい活躍を見せました。この活躍により、彼はヨーロッパの舞台で注目を集める存在となります。

ウクライナ、イングランドでの挑戦

2003年夏、ヴキッチはウクライナの強豪、シャフタール・ドネツクへ移籍。ここでも彼は主力として活躍し、チームの勝利に貢献しました。2シーズン在籍した後、2005年8月にはイングランドのポーツマスへレンタル移籍。しかし、イングランドでの挑戦は、出場機会に恵まれず、短期間で終わります。

2006年1月には、古巣パルチザン・ベオグラードへのレンタル移籍を果たし、再びセルビアの地でプレーすることになります。その後、シャフタール・ドネツクへレンタルバックし、2007-2008シーズンまで在籍。シャフタールでは合計73試合に出場し、12得点を記録しました。

2008年夏には、ロシアのFCモスクワへ移籍し、新たな挑戦をスタートさせました。

セルビア・モンテネグロ代表としての活躍

ヴキッチは、セルビア・モンテネグロ代表としても活躍しました。2003年2月のアゼルバイジャン戦で代表デビューを飾り、国際Aマッチ26試合に出場、6得点を記録しています。

2006 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選では、予選8試合に出場し4得点を挙げ、チームをグループ1位での本選出場に導く原動力となりました。しかし、2006 FIFAワールドカップ本選では、グループリーグの1試合のみに交代出場し、チームはグループリーグで敗退という結果に終わりました。その後、代表への選出はありません。

代表記録

出場大会
2006 FIFAワールドカップ（セルビア・モンテネグロ代表）
試合数
国際Aマッチ 26試合 6得点（2003年-2006年）

ズヴォニミル・ヴキッチは、その卓越した技術と戦術眼で、多くのチームで中心選手として活躍しました。彼のキャリアは、セルビアサッカーの歴史にその名を刻んでいます。

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