ズールー型潜水艦

ズールー型潜水艦について

ズールー型潜水艦（Zulu class submarine）は、ソビエト・ロシア海軍に属する通常動力型潜水艦であり、NATOにおけるコードネームとして知られています。ソ連海軍の自身の計画名は611型潜水艦（Подводные лодки проекта 611）で、ここの611は設計番号にちなんだものです。本型の潜水艦は、1・2・3・4・5のサブタイプが存在します。

開発の背景

ズールー型潜水艦の開発は、1947年にソ連の重要な潜水艦設計局であるルービン設計局が始めました。この設計局は、海洋工学研究所の一部を構成しており、戦後の技術革新を背景に潜水艦の性能向上を目指しました。この潜水艦は、ドイツ海軍のUボートXXI型の影響を受けており、水中での活動能力を重視した設計がなされています。

最初の艦であるズールー型潜水艦は、1951年1月10日にレニングラードの海軍工廠で完成し、この後の1958年までの間に合計で26隻が建造されました。特にこの型は、航洋型の攻撃潜水艦としての役割を持ちつつ、バリエーションを展開していくことになりました。

設計の特長と改良

ズールー型潜水艦は、攻撃型としての性質を強化するための設計が行われました。その結果、最終的には6隻が611AV型に改造されることとなり、これらの艦はP-11型ミサイル（従来のR-11を潜水艦発射用に改良したもの）を1～2発搭載することが可能になりました。このことは、ズールー型潜水艦が弾道ミサイル潜水艦や巡航ミサイル潜水艦の先駆けとなる設計であったことを表しています。また、1隻は海洋科学研究用の実験潜水艦として改造され、研究活動に寄与しました。

諸元について

ズールー型潜水艦は、優れた性能とともに、潜水艦戦の新たな可能性を切り開く役割を果たしました。設計から建造、運用に至るまで、ソ連・ロシアの海軍戦力に重要な影響を与え、潜水艦技術の発展にも寄与しました。その存在は、後の潜水艦設計においても多大な影響を与え続けています。

関連項目

• - ソ連・ロシア海軍艦艇一覧
• - フォックストロット級潜水艦

外部リンク

• - Globalsecurity.org 記事
• - Deep storm 記事（ロシア語）
• - ズールー型潜水艦 - 完全艦船リスト（英語）

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