午後の紅茶

午後の紅茶について

午後の紅茶（ごごのこうちゃ）は、キリンビバレッジ（旧：麒麟麦酒）によって1986年に発売された紅茶飲料です。一般には「午後ティー」として親しまれ、今では多くの種類がラインアップされています。日本の紅茶市場において、その名は広く知られており、アイスティーやミルクティーなど様々なスタイルで楽しまれています。

製品の歴史

1984年に麒麟麦酒が甘めの缶紅茶「ウィティ」を投入しましたが、売上は振るわず、そこで開発されたのが午後の紅茶です。1986年10月13日に初めて販売され、以来キリンレモンや生茶と並ぶ、同社の主力商品へと成長しました。

「午後の紅茶」という名前は、イギリスの貴族、ベッドフォード公爵夫人によって始められた「アフタヌーン・ティー」に由来し、パッケージにはその姿が描かれています。また、製品企画に携わった当時の社員が命名し、国産の紅茶文化の普及を目指しました。

技術革新と製品展開

紅茶は冷却すると白濁するため、ペットボトルではこれまで販売されていなかったのですが、キリンの技術革新により「クリアアイスティー製法」が開発され、日本初の（1.5リットル）ペットボトル入りの「午後の紅茶 ストレートティー」が登場しました。この革新的な製法により、1988年には缶入りやミルクティー、1989年にはレモンティーも発売され、レギュラーシリーズが揃いました。

海外市場では、2001年に中国語圏に展開を始め、2009年にはタイにも進出しました。2008年には「ペコロジーボトル」という環境に配慮したボトルを採用し、リサイクルの促進や環境負荷の軽減を図っています。

ニュースと拡張

2016年にはダイドードリンコとの業務提携が結ばれ、自動販売機でも午後の紅茶が販売されるようになりました。また、2017年には期間限定店舗「Milk.Black.Lemon.By GOGO NO KOCHA」が開設され、リニューアルを重ねながらさらなる市場拡大を進めています。

さらに、2021年にはダージリンティーや無糖シリーズなど新製品がリリースされ、人気を博しています。

茶葉と品質

株式会社キリンはセイロンティーを主に使用しており、年間で約2,000トンをスリランカから輸入しています。日本国内の紅茶葉輸入量の約半分がスリランカ産で、その中でも約24パーセントが午後の紅茶に使われています。このように厳選された茶葉を使用することで、茶の品質が保たれています。

終わりに

午後の紅茶は、広がるラインアップやリニューアルを経て、今も多くの人々に愛され続けています。飲用シーンや季節に合わせた多様な製品展開は、これからも多くの紅茶ファンを魅了し続けることでしょう。

もう一度検索