セクサロイド

セクサロイドについて

定義

セクサロイド（sexaroid）とは、様々なSF作品に登場するアンドロイドやロボットの中で、人間との性的関係を持つことを目的に設計された存在を指します。在り方としては、セックスとアンドロイドという二つの要素を組合わせた造語です。

大半のセクサロイドは、女性型のガイノイドであり、会話や情報のやり取りが可能な高精度な自我プログラムを搭載しています。これにより、感情的な反応やコミュニケーションが可能です。性行為の際には、人間の女性と同等のあるいはそれ以上のリアルな感触を模した表皮や性器を持ち、男性の嗜好に応じた性愛を提供します。

このようなセクサロイドは、実際には人間の女性の感覚を模倣しているため、避妊をしなくても性行為が可能となっていますが、作品次第では生殖機能が搭載されているものもあり、妊娠や出産を可能にする場合もあります。さらに、男女両方の性愛欲求を満たす性能を備えた男性型や、両性具合型の機体も存在します。

登場作品

セクサロイドという語の使用例は多岐にわたり、松本零士の漫画作品『セクサロイド』（1968年 - 1970年）がその代表的なものです。この作品では、セクサロイドが主人公の重要な要素として描かれています。またアニメ『銀河鉄道物語』には、医療用の女性アンドロイド「ユキ」が登場し、特殊な機能は持たないものの妖艶な魅力を放っています。

他にも、大原まり子のSF小説『イル&クラムジー』シリーズに登場する両性具有セクサロイド・クラムジーなど、セクサロイドは多くの作品で様々な姿で描かれています。さらに、OVA『バブルガムクライシス』の中でも「セクサロイドブーマ」という人間そっくりの美少女アンドロイドが登場し、彼女たちは女性の感触を持ちながら、基本的には人間男性の性欲を満たす役割にされています。

音楽の分野でも、戸川純の「バーバラ・セクサロイド」という曲が存在し、その歌詞は性機能を持つ女スパイのアンドロイド・バーバラをテーマにしています。21世紀に入っても「セクサロイド」という用語は依然として用いられ、女優・グラビアアイドルの吉田由莉のDVDタイトルや、1987年の映画『チェリー2000』のBD/DVD化に際してもその語が登場しました。

類似の概念

「セクサロイド」と似たような用語にはセクサドール（sexadoll）やセクソイド（sexoid）があります。特にセクサドールは、石ノ森章太郎の作品に見られるように、より人間的な感覚が制限され、性欲の逃避対象として位置づけられるガイノイドを指すことが多いです。さらに、眉村卓の小説や平井和正の仙台では、セクソイドという呼称が用いられています。

時代が進むにつれ、セクサロイドというカテゴリーには多様性や幅が広がり、ただの性的な存在を超えたキャラクターや物語が描かれています。これにより、未来における人間とテクノロジーの関係についての考察が進むことも期待されています。

終わりに

セクサロイドという概念は、SF作品やアダルト向けコンテンツを中心に広まっており、今後も様々な形でその姿を変えながら、人間の欲望や関係性を映し出す存在であり続けるでしょう。

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