セクシー・オールナイト

セクシー・オールナイト

『セクシー・オールナイト』は、1982年10月2日から1984年3月31日まで、ラジオたんぱ（現在のラジオNIKKEI）第1放送で放送されていた人気の深夜ラジオ番組です。この番組は、深夜の土曜日（日曜日の午前1:00 - 2:00、時折1:00 - 3:00に拡大）の時間帯に、特にコアな聴取層をターゲットとして放送されました。

この番組は、お色気をテーマとし、現代詩的なモノローグ、テレホンセックス、参加者からの体験談、官能小説を基にしたラジオドラマ、さらには性感占いなど、当時の放送基準の枠を超えた内容でリスナーに衝撃を与えました。

番組の進行

番組の初期には、覆面パーソナリティーとして「アン」と「Mr.X」が進行を担当しましたが、一部視聴者からの批判を受け、次第に刺激的な内容は薄まり、彼らは途中で降板しました。それ以降は、主にロマンポルノの女優が交代で進行を行うスタイルに変更されました。そして、番組はその後、よりソフトな内容へと移行し、『アイ・ラブ・ナイト』という後番組につながることとなります。

人気の要因

この番組が放送されていた時期は、BCLブームが終息を迎え、短波ラジオの売り上げも減少していました。しかし、『セクシー・オールナイト』の人気は急上昇し、家電量販店からは低価格な短波ラジオが次々に売り切れる現象が見られました。また、短波の特性によって、海外のリスナーも多く存在したとされています。ジングルには女性のセクシーな声が使われており、様々なジャンルのBGMも工夫されていました。さらには、にっかつロマンポルノの制作陣との協力によって、都会的で洗練された番組構成が実現しました。エンディングには、アメリカのジャズピアニスト、ソニー・クラークの名盤「Cool Struttin'」からの曲が流れていました。

影響と競争

『セクシー・オールナイト』は放送業界において大きな影響を与えました。文化放送の『今夜はそっとくりいむレモン』や、ニッポン放送の『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』などの土曜深夜のお色気番組もその影響を受け、特に『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』では、過激なラジオドラマコーナーを設けて競争しました。

主な出演者

番組に出演した主なアーティストたちには、浅見美那、岡本かおり、小森みちこ、寺島まゆみ、中川みず穂、松川ナミ、渡辺良子など、とても多彩なメンバーが揃っていました。これらの出演者たちは、番組の魅力を一層引き立てました。

提供社とサポート

この番組は、にっかつ、新東宝映画、ジョイパックフィルムといったポルノ映画制作・配給会社や、宇宙企画、VIPエンタープライズ、東映ビデオなどのアダルトビデオメーカーからの提供を受けていました。また、リイド社のアダルト雑誌や、不二ラテックスのコンドーム、さらにはクイーンエリザベス石庭のラブホテルチェーン、クラリオンのカーラジオメーカーなどもスポンサーとして関わっていました。

このように、『セクシー・オールナイト』は、文化的な影響力と共に、時代におけるエンターテインメントの一面を形成した重要なラジオ番組であり、多くのリスナーに記憶され続けています。

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