東映ビデオ

東映ビデオ株式会社

概要

東映ビデオ株式会社（とうえいビデオ、TOEI VIDEO COMPANY, LTD）は、映像コンテンツの制作と販売を行う日本の企業です。主に劇場用映画、テレビ映画、アニメのビデオやDVDソフトを製作し、販売アクティビティを展開しています。また、近年では劇場用映画の製作出資や配給も行っています。東映の完全子会社として、映像産業における確固たる地位を築いてきました。

設立の背景

同社は1970年6月10日に設立され、映像産業の新しい時代の到来を見越してビデオカセットビジネスに積極的に進出しました。設立当初は、東映会館の5階にオフィスを構えていました。設立経緯には1961年に東映教育映画部がトーキーの8ミリ映写機を開発した歴史的背景があります。その後、8ミリ映像部は1962年4月に独立し、さらなる映像制作の礎を築いてきました。

歴史の足跡

会社は1977年に東映芸能株式会社と合併し、その後再度商号を「東映ビデオ株式会社」に戻しました。時代は変わり、1980年代にはオリジナルビデオアニメ『東映Vアニメ』やビデオ用映画『東映Vシネマ』の制作が始まり、現在に至るまで月に40タイトル以上の作品を発表しています。

特には、成人向けビデオの制作や販売が大きな収益源となり、1970年代末には多くの温泉施設やモーテルにビデオ作品が販売されるようになりました。このような作品群は、当時のカラオケブームとも相まって大きなヒットを記録しました。その後もVシネマやオリジナルアニメといった新しいジャンルが登場し、東映ビデオは他社と一線を画す存在となりました。

ビジネスモデルの多様化

1980年代に入ると、レンタルビデオの普及が始まり、東映ビデオも多くのレンタル店と提携を結びました。特に1984年には、全国的にビデオソフトの取次店を拡大し、連携を強化しました。これにより、同社は更なる成長を遂げ、80億円を超える年間売上を記録しました。

また、今田智憲社長の下で、自前での新作制作の必要性が認識され、『東映Vシネマ』シリーズの展開が決定されました。これにより、オリジナル映像の制作と販売が行われ、ビデオ業界において新たな業態を築くことに成功しました。

現在の展望

2000年代には、DVDの導入が進み、従来のVHSからのメディアシフトが急速に進行しました。最近では、通信カラオケの開発にも取り組み、業界の先駆けとして様々な新しいビジネスモデルの構築にチャレンジしています。特に、映像ソフトとカラオケ市場が結びつくことで、業績の復活を狙っています。

このように、東映ビデオ株式会社は、創業以来常に映像産業のトレンドに敏感に反応し、新しい事業領域を開拓することで、成長を遂げてきた企業です。今後も映像文化の発展に寄与し続けることでしょう。

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