セスナ 170

セスナ 170の概要

セスナ 170（Cessna 170）は、アメリカのセスナ社が開発した軽飛行機で、1947年11月に初飛行を果たしました。この機体は、セスナ 140をもとに設計され、4人が搭乗可能な広々としたキャビンを特徴としています。特にキャビンの中央部には大型の窓が設置されており、乗員と乗客にとって快適な空間を提供しています。

設計と生産の進化

初期型のセスナ 170は729機が生産されたもので、主翼には羽布張りが施されていました。しかし、進化を遂げた170Aモデルでは、主翼が全金属製に変更され、さらに1,536機が製造されました。このモデルからは、新たに主輪のスパッツも採用され、後の170ファミリー全てに取り入れられました。

最終型である170Bは、2,907機が生産され、エンジンが新しいものに更新されたほか、ファウラーフラップが追加されることで、離着陸性能も向上しました。セスナ 170はその生産期間中、9年間にわたり製造され続け、戦後のファミリー機として広く知られる存在となりました。総生産数は5,172機に達します。

諸元（セスナ 170B）

セスナ 170Bの主なスペックは以下の通りです：

• - 全長：7.61 m
• - 全幅：10.97 m
• - 全高：2.01 m
• - 翼面積：16.2 m²
• - 空虚重量：547 kg
• - 最大離陸重量：998 kg
• - エンジン：コンチネンタル O-300 水平6気筒ピストンエンジン（145hp）
• - 最大速度：230 km/h
• - 巡航速度：195 km/h
• - 実用上昇限度：4,724 m
• - 航続距離：950 km
• - 搭乗人数：3名（乗客）、1名（乗員）

関連機種

セスナ 170は、その設計や性能から後の機体にも大きな影響を与えました。例えば、セスナ 172をはじめ、O-1 バードドッグ、ヘリプレーン1型、セスナ 180などの機体は、同社が展開する軽飛行機ファミリーの中で広く認識されています。これらの機体もまた、民間航空や訓練、さらに軍事用途において重要な役割を果たしています。

まとめ

セスナ 170は、民間航空の発展に寄与した名機の一つであり、その設計の優れた点は多くの後継機にも受け継がれました。安全性と快適性を兼ね備えたこの機体は、ファミリー機の代表格として、今日でも愛され続けています。

もう一度検索