セブン＝フォートレス メビウス

セブン＝フォートレス メビウス

『セブン＝フォートレス メビウス』（Seven=Fortress Mobius）は、2008年にエンターブレインからリリースされた菊池たけしによるヒロイックファンタジーテーブルトークRPGです。本作はセブン＝フォートレスシリーズの第4弾にあたるもので、プレイヤーたちは異世界であるラース＝フェリアを舞台に、冥界からの脅威に立ち向かう勇者となります。

ゲームの概要

『メビウス』で描かれるのは「世界を救う英雄たち」の物語であり、過去のシリーズで取り扱われてきたテーマをさらに深く掘り下げています。舞台となるラース＝フェリアは、明るく希望に満ちた世界から一変し、冥界の力がもたらした混沌と絶望に覆われたダークファンタジーの世界です。各地から集まる戦士たちは、冥界軍勢と戦い、人類の希望を取り戻すために戦います。

特に本作では、異世界のキャラクターを導入する要素が強調されており、過去作『ナイトウィザード the 2nd Edition』との連携も大きな魅力です。プレイヤーはこのシリーズで作成したキャラクターをそのまま使用でき、多様な冒険が楽しめるようになっています。また、今作も配置されたダンジョンや冒険の要素は健在で、冥界のチリや混沌がもたらした影響で、どの場所もダンジョンと化すことができる設定が用意されています。

ゲームシステム

『メビウス』のシステムは主に『ナイトウィザード the 2nd Edition』と一致していますが、新たに追加された要素も存在します。プレイヤーはラース＝フェリア以外の世界からのキャラクターも作成可能で、各世界のサプリメントを導入することで多様な冒険が展開できます。

キャラクターメイキングでは、プレイヤーキャラクターが持つ属性やクラスを選ぶことで、個性豊かなキャラクターが生まれます。スタイルクラスやシーカークラスから選択し、追加の特殊能力を獲得できる新しい仕組みも魅力的です。

ライフパス

プレイヤーキャラクターの背景を決定するライフパスも特徴的です。出自や日常を描く表があり、性格決定表も存在します。これにより、プレイヤーは自分のキャラクターにより深い人物像を与えることができ、ロールプレイを楽しむ要素が加わっています。

戦闘ルールと魔法のシステム

戦闘はスクエアマップを用いたルールになっており、素早いキャラクターは追加行動が可能です。行動カウントシステムは攻撃側の爽快感を感じさせる設計がなされており、戦闘が一層スピーディーに進行します。また、魔法には発動魔法と装備魔法の二つの種類があり、プレイヤーは自分に合った魔法を選ぶことができます。

世界設定

冥界に沈んだ世界

『メビウス』は、七紋章紀009年を舞台にしており、前作から2年後のラース＝フェリアを描いています。この世界は冥魔の侵略により、ほとんど冥界に沈み込んでおり、多くのクリーチャーたちが人間界を襲っています。プレイヤーたちの目的は、滅びゆく世界を救うための鍵を見つけることです。

冥魔と人類の抵抗

冥魔たちは冥魔七王に率いられ、ラース＝フェリアを襲う恐ろしい存在です。しかし、冥魔の侵攻に対して人類の反攻も行われており、各地で勇者たちが立ち上がっています。フレイス地方では、ある勇者が冥魔王を討ち取ったことで、反攻の光明が見えました。この冒険の中心には、失われた古代のアーティファクト「宝珠」の探索があり、これはプレイヤーたちの使命にも関連しています。

第二次古代神戦争

冥界に堕ちたラース＝フェリアでは、異世界間での戦争も影響を受け、今や全ての世界が冥魔による侵攻の脅威にさらされています。これが「第二次古代神戦争」と呼ばれ、多くの勇者たちがこの戦いに参加しています。

『セブン＝フォートレス メビウス』は、冒険と戦闘、そして感情豊かな物語を持つ卓越したTRPGです。プレイヤーは自らのキャラクターを通じて、極限の状況に挑む勇者として、冥魔との壮絶な戦いを繰り広げることになります。

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