セルティックスウィング

セルティックスウィング：輝ける競走馬から成功種牡馬へ

セルティックスウィング（Celtic Swing）は、イギリスで生まれたサラブレッド競走馬である。その華麗なる競走生活と、種牡馬としての成功は、競馬史に名を刻むにふさわしいものだった。

デビューから2歳王者へ

1994年7月、セルティックスウィングは競走馬としてのキャリアをスタートさせた。デビュー戦では4馬身差の圧勝劇を演じると、続くハイペリオンステークスでも2着馬に8馬身差をつける圧倒的な強さで勝利を収めた。そして、同年10月、イギリスG1レーシングポストトロフィーでは、2着馬に12馬身差をつける圧勝劇で、その年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬に輝いた。2歳時のフリーハンデでは、アラジと並ぶ歴代2位の130ポンドという高い評価を受け、関係者からはニジンスキー以来の三冠馬誕生への期待が膨れ上がった。

クラシックへの挑戦とフランスダービー制覇

3歳となったセルティックスウィングは、クラシック戦線への挑戦を開始。グリーナムステークスを4連勝で制し、2000ギニーに臨んだ。フランスの2歳王者ペニカンプとの激戦となったこのレースでは、惜しくもアタマ差で敗れ、三冠への道は閉ざされた。しかし、セルティックスウィング陣営は、エプソムダービーを回避し、ジョッケクルブ賞（フランスダービー）への出走を決断。この戦略は的中し、辛勝ながらもフランスダービーの栄冠を手にした。エプソムダービーに出走したペニカンプは、大敗を喫し、故障により引退することとなった。セルティックスウィングはその後、アイリッシュダービーに出走するも、故障により競走生活を終えることになった。

種牡馬としての成功

1997年、セルティックスウィングは種牡馬入りを果たす。ヨーロッパとオセアニアを往来するシャトルサイヤーとして活躍し、数々の優秀な産駒を輩出した。フランス産馬のシックスパーフェクションズは、父譲りの才能を発揮し、カルティエ賞最優秀2歳牝馬を受賞。1000ギニーで2着に入るなど活躍を見せた。オーストラリア産馬のテイクオーバーターゲットは、短距離のG1競走を5勝するなど、世界的な活躍を見せた。

血統背景と馬名

セルティックスウィングの父は、ダミスター。ダンテステークス、グレートヴォルティジュールなどを制した名馬である。母方の血統にも、数々の輸入種牡馬が含まれている。馬名については、「Celtic」の読み方について、地域差や時代による違いが見られる。日本では公式なカタカナ表記はないものの、「セルティック」や「ケルティック」の表記が混在している。

結論

セルティックスウィングは、競走馬として、そして種牡馬として、競馬界に大きな足跡を残した。その圧倒的なスピードと、勝負強い走り、そして卓越した遺伝子によって、彼は永遠に競馬ファンに記憶されるであろう。彼の物語は、競走馬の成功と栄光、そして種牡馬としての偉業を示す、まさに競馬界のレジェンドと言える存在である。

もう一度検索