セルヒオ・ロドリゲス

セルヒオ・ロドリゲス：バスケットボール界の魔術師

セルヒオ・ロドリゲス（Sergio Rodríguez Gómez、1986年6月12日 - ）は、スペイン・カナリア諸島州出身の元プロバスケットボール選手です。ポイントガードとして、その創造性豊かなプレースタイルから「El Mago(Magician)」、「Spanish Chocolate」、「Spanish Fly」などの愛称で親しまれました。191cm、80kg。

プロキャリアの幕開けとNBAへの挑戦

2004年、ロドリゲスはスペインのプロリーグ、リーガACBのCBエストゥディアンテスでプロデビューを果たします。1年目には新人王を獲得し、その才能を早くから開花させました。ヨハン・ペトロ、マルティーナス・アンドリュシュケヴィチュス、ネマンヤ・アレクサンドロフらと共に、欧州の将来を担う有望な選手として注目を集めました。

2006年のNBAドラフトでは、フェニックス・サンズから全体27位で指名を受けましたが、直後にポートランド・トレイルブレイザーズへトレードされます。1年目はジャレット・ジャックの控えとして、主にベンチから出場し、限られた時間の中でアシストを量産。パサーとしての高い能力を示しました。

その後、ニューヨーク・ニックスへ移籍し、NBAでは285試合に出場、平均4.3得点、2.9アシスト、1.3リバウンドという成績を残しました。

スペイン復帰とユーロリーグでの躍進

2010年、ロドリゲスはNBAでの4シーズンを終え、ユーロリーグの名門クラブ、レアル・マドリード・バロンセストと契約し、スペインへ復帰します。2014年には、ユーロリーグ2013-2014シーズンのオール・ユーロリーグ・ファーストチームに選出され、さらに、シーズンMVPにも輝きました。

NBAへの再挑戦とヨーロッパでの活躍

2016年、ロドリゲスはフィラデルフィア・76ersと契約し、再びNBAの舞台へ戻ります。しかし、2017年にはユナイテッド・リーグのPBC CSKAモスクワへ移籍し、再びヨーロッパでのキャリアを歩み始めました。

スペイン代表としての輝かしい実績

ロドリゲスは、スペイン代表としても数々の輝かしい実績を残しています。2004年には、18歳以下の欧州選手権でチームを優勝に導き、MVPに選出。2006年の世界選手権では、金メダルを獲得しました。また、ロンドンオリンピック、2016年リオデジャネイロオリンピックにも出場し、それぞれ銀メダル、銅メダルを獲得しています。

引退

2024年6月19日、現役引退を発表。

セルヒオ・ロドリゲスは、その創造性豊かなプレースタイルと、常にチームを勝利に導こうとする姿勢で、多くのファンを魅了しました。NBAとヨーロッパの両方で成功を収め、スペイン代表としても数々のメダルを獲得した、まさにバスケットボール界のレジェンドと言えるでしょう。

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