セント・ピーターズ・カレッジ (オックスフォード大学)

オックスフォード大学セント・ピーターズ・カレッジ：歴史と伝統、そして現代の活気

オックスフォード大学を構成するカレッジの一つ、セント・ピーターズ・カレッジは、1929年、フランシス・ジェームズ・シャヴァスによってセント・ピーターズ・ホールとして設立されました。その後、1961年に正式にカレッジとして認可を受け、現在に至ります。設立は比較的新しいものの、カレッジが建つ地は古く、少なくとも14世紀まで遡る中世からの歴史を持つホールを2棟含んでいます。これらの歴史的建造物を生かしながら、現代的な施設も整備された、伝統と革新が調和するカレッジです。

2019年時点での運営基金は4億9600万ポンドと莫大で、その財力に基づいた充実した設備と教育環境が整っています。当初は男子校でしたが、1979年からは共学となり、多様な学生を受け入れています。

建物の歴史と特徴

カレッジの建物は多様性に富み、その多くはカレッジ自身よりも古い歴史を誇ります。既存の建造物を巧みに活用し、大学生活に必要な図書館、学生寮、そしてカレッジの顔となるエントランスなどを整備しています。中でも、1797年築のジョージアン様式の建物であるリントン・ハウスは、現在、カレッジのエントランス、守衛室、そして図書館として利用されています。この建物は、カレッジの歴史と伝統を象徴する存在と言えるでしょう。

学生生活：活気と伝統が交差する空間

セント・ピーターズ・カレッジの学生生活は、活気に満ち溢れています。学生が運営するジュニア・コモン・ルームでは、バーンズ・ナイトのようなフォーマルなイベントから、独創的なテーマを設けた深夜まで続くパーティーまで、多様な社交イベントが企画・開催されています。学生主導でアートマガジンを発行するなど、学生の自主性と創造性を尊重する文化も根付いています。また、学生が運営するバーでは、カレッジオリジナルのカクテル「クロス・キーズ」が提供され、学生同士の交流を促進しています。

スポーツ：充実の設備と伝統のスポーツ

スポーツ活動も盛んで、ボート、クリケット、サッカー、テーブルフットボール、ラグビーのチームがあります。エクセター・カレッジおよびハートフォード・カレッジと運動場を共有し、2つのクリケット場、2つのラグビー・サッカー場、ホッケー場、テニスコート、スカッシュコートなどの充実した設備が整っています。

忘れられない名残：セント・ピーターズ・ホール機関車

興味深い歴史として、1949年製造のイギリス国鉄グレート・ウェスタン鉄道6959形蒸気機関車7900号が、カレッジの旧名にちなんで「セント・ピーターズ・ホール」と命名されていたことが挙げられます。現在は解体されていますが、機関車に付けられていた真鍮製のネームプレートがカレッジに保存されており、その歴史を物語っています。

まとめ：伝統と革新が共存するカレッジ

セント・ピーターズ・カレッジは、歴史ある建物を生かしながら、現代的な設備と活気ある学生生活を両立させた、魅力的なカレッジです。莫大な運営基金と充実した設備、そして伝統と革新が調和した環境は、学生にとってかけがえのない経験を提供していると言えるでしょう。今後の発展にも期待が高まります。

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