セーブル

セーブル

セーブルという言葉は、複数の意味を持つ多義的な用語です。以下に、その主な意味と関連情報を示します。

生物学

クロテン (sable): イタチ科テン属に分類される哺乳類の一種です。学名は Martes zibellina。主にロシアのシベリア地方に生息し、その美しい毛皮は高級品として珍重されています。日本では、筆の材料として用いられるイタチ類（中国産のイタチやシベリア産のコリンスキーなど）を総称して「セーブル」と呼ぶことがあります。

セーブルアンテロープ (sable antelope): オリックス亜科ブルーバック属に属するアンテロープの一種です。学名は Hippotragus niger。アフリカ南部に生息し、雄は長く湾曲した角を持つことで知られています。

紋章学

セーブル (sable): 紋章学において、「黒」を表すティンクチャー（紋章の色）の一つです。紋章記述においては、色を表すために特定の言葉が用いられます。

軍事

セーブル (訓練空母): アメリカ海軍が第二次世界大戦中に運用した訓練空母です。艦名は英語でSable。

地理

セーブル島 (Sable Island): カナダのノバスコシア州に属する細長い砂の島です。「大西洋の墓場」とも呼ばれ、数多くの船舶が座礁した歴史を持ちます。野生の馬が生息することで知られています。

セーブル岬 (Cape Sable): アメリカ合衆国フロリダ州にあるアメリカ本土最南端の岬です。エバーグレーズ国立公園内に位置しています。

ケープセーブル島 (Cape Sable Island): カナダのノバスコシア州にあるカナダ最南端の島です。

人物

レナ・メロ: セイブルのリングネームで活躍した女子プロレスラーです。

医薬品

セイブル (医薬品): 経口血糖降下薬の一種であり、ブドウ糖吸収阻害薬として知られています。

地名・歴史

セーヴル (Sèvres): フランスの都市で、セーヴル焼（磁器）の産地として有名です。また、セーヴル条約が締結された場所としても知られています。

セーヴル条約 (Treaty of Sèvres): 第一次世界大戦後に、連合国とオスマン帝国（トルコ）の間で締結された講和条約です。オスマン帝国の領土分割を定めた内容でしたが、トルコ革命によって無効となりました。

セーヴル焼: フランスのセーヴルで製造される磁器。王立の窯として始まり、その高い品質と美しい装飾で知られています。

このように、「セーブル」という言葉は、自然科学、歴史、地理など、非常に広範な分野で使用されています。それぞれの文脈において、適切な意味を理解することが重要です。

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