ソウトリュチェシュメ駅

イスタンブール・ソウトリュチェシュメ駅：歴史と交通の要衝

イスタンブール南部のカドゥキョイ地区に位置するソウトリュチェシュメ駅は、トルコ国鉄（TCDD）とイスタンブール市営バス（İETT）のメトロビュスの駅が一体となった複合駅です。トルコ高速鉄道（YHT）のイスタンブールにおける主要ターミナルの一つとして、国内各地とイスタンブールを結ぶ重要な役割を担っています。

歴史：オスマン帝国から現代へ

ソウトリュチェシュメ駅の起源は1872年にまで遡ります。カドゥキョイとイズミットを結ぶ鉄道の一部として、当時オスマン帝国政府によって建設されました。当初の駅舎は現在の場所のすぐ北側にありました。1880年には、この鉄道と駅はCFOA（Chemins de Fer Orientaux）社に売却され、同社が1924年まで運営を続けました。その後、トルコ政府に買収され、最終的にトルコ国鉄へと引き継がれました。1951年には通勤電車B2線の停車駅となり、1969年には電化されました。

現在の駅舎は1975年から1979年にかけて建設され、1985年に移転・開業しました。2009年にはメトロビュスのジンチルリクユ延伸に伴い、ソウトリュチェシュメ駅はハイダルパシャ郊外でイスタンブールの他の公共交通網と接続される最初の駅となりました。これは、イスタンブールの交通網におけるソウトリュチェシュメ駅の重要性を高める大きな出来事でした。

マルマライ工事のため、2013年から2019年3月10日までの間、一時閉鎖されました。この期間、ソウトリュチェシュメ駅からハイダルパシャ駅間の路線は廃線となりました。再開業後は、マルマライとYHTの両方の機能を持つ、イスタンブールの重要な交通拠点として機能しています。

駅構造：近代的な施設

トルコ国鉄（TCDD）

ソウトリュチェシュメ駅は、島式ホーム2面4線を有する高架駅です。北側のホームはマルマライ、南側のホームはYHTとアンカラエクスプレスに使用されています。改札口は高架下階に設置されています。

メトロビュス

メトロビュスは、相対式ホーム2面2線の構造で、乗車用と降車用ホームが分かれています。終点駅であるため、折り返し用のスペースも確保されています。

駅周辺：生活と文化の中心

ソウトリュチェシュメ駅周辺には、シュクリュ・サラジオウル・スタジアム、ソウトリュチェシュメモスク、カドゥキョイ地区役所、カドゥキョイ人口総局、カドゥキョイ婚姻許可局、ムイダット・ゲゼン・アート・センター、そしてバグダット通りなど、多くの施設や商業地区があります。また、多数のバス路線も駅周辺に停車し、地域住民の生活に密着した交通の要衝となっています。

隣の駅

トルコ国鉄

YHT、アンカラエクスプレス：バクルキョイ駅 - ソウトリュチェシュメ駅 - ボスタンジュ駅
マルマライ：アイルルク・チェスメシ駅 - ソウトリュチェシュメ駅 - フェネルヨル駅

İETT（メトロビュス）

* 34A、34AS、34G、34Z系統：ソウトリュチェシュメ駅 - フィキルテぺ駅

まとめ

ソウトリュチェシュメ駅は、長い歴史を持つイスタンブールの重要な交通拠点です。マルマライ、YHT、メトロビュスといった多様な交通手段が接続しており、イスタンブールの交通網を支える重要な役割を担っています。駅周辺には様々な施設が整備されており、地域住民の生活にも密着した、活気のある場所となっています。

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