ソニー・ホンダモビリティ

ソニー・ホンダモビリティ株式会社の概要

ソニー・ホンダモビリティ株式会社（Sony Honda Mobility Inc.）は、ソニーグループと本田技研工業の合弁によって設立された自動車メーカーです。この会社は新たな自動車ブランドである「AFEELA（アフィーラ）」を展開しており、主に高付加価値な電気自動車（EV）とその関連サービスの提供を目指しています。

2022年10月、同社は2025年からの先行販売を発表し、2026年の春には北米でのデリバリーを開始する計画です。日本市場においては、同年後半以降からの販売が予定されており、生産は主に北米のホンダ工場で行われます。技術革新とエンターテインメント性を融合したこのブランドは、移動手段を新たな価値に変えることを目指しています。

設立の背景

ソニー・ホンダモビリティの設立には、2010年代の自動車業界の変化が影響を与えています。三菱自動車や日産自動車が世界初の量産BEV（バッテリー電気自動車）を市場に投入したものの、その販売は思ったほど伸びず、日本の自動車メーカー全体としてEVの普及は進んでいないという状況でした。しかし、2019年以降、米国のテスラが急成長を遂げ、欧州でも従来のエンジン車の販売禁止の流れが加速しました。その中で、ホンダはデジタル領域において優れた成果を上げる一方、EV市場での出遅れを感じていました。

一方、ソニーはオーストリアのマグナシュタイヤと共に次世代モビリティ「Vision-S」の開発に取り組んでいました。こちらもホンダのhonda eと似たコンセプトを持っていました。両社は次世代モビリティに関する勉強会を開いていく中で、合弁事業の設立提案が進み、2022年にソニー・ホンダモビリティが誕生することが決定しました。

会社沿革

• - 2022年3月4日: ソニーグループとホンダが、モビリティ分野での戦略的提携を進めることに合意。
• - 2022年4月1日: ソニーグループが「ソニーモビリティ株式会社」を設立。
• - 2022年6月16日: ソニーとホンダが合弁契約を締結。
• - 2022年9月28日: ソニー・ホンダモビリティ株式会社の設立が完了。
• - 2023年1月4日: 初の自動車ブランドです「AFEELA」を発表し、プロトタイプを披露。
• - 2024年1月8日: ゲーム開発会社ポリフォニー・デジタルとの協業を発表。

車種情報

「AFEELA」の初の車両として発表されたプロトタイプは、ソニーが単独で開発した「Vision-S」を改良したモデルです。このモデルはEセグメントサイズの大型セダンにカテゴライズされ、2025年春に北米での受注が開始される予定です。特徴として、車両には45個のカメラやセンサーが取り付けられています。また、クアルコムが開発した「Snapdragon Digital Chassis」を装備し、高度な演算能力を誇ります。さらに、ソニーが出資するEpic Gamesとの協業により、車内でゲームを楽しむことができる機能も搭載される予定です。

このように、ソニー・ホンダモビリティ株式会社は、自動車の枠を超えた次世代モビリティの開発を目指し、エンターテインメントと技術の融合を図っています。

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