ソニーPCL

ソニーPCL株式会社について

ソニーPCL株式会社（英: Sony PCL Inc.）は、日本に本社を置く企業で、映画や映像コンテンツのポストプロダクションに特化しています。完全子会社として、ソニーグループ株式会社に属しており、その強力な資本とネットワークを背景に、多様な映像サービスを提供しています。日本音声製作者連盟の正会員や、日本動画協会の準会員、日本映像ソフト協会の協賛会員としても活動しており、業界内でも高い評価を受けております。

企業の歴史

ソニーPCLの起源は1929年に遡ります。当初は増谷麟と植村泰二が設立した写真化学研究所（P.C.L.）であり、1937年には東宝映画と合併しました。しかし、その後1951年に再び同名の株式会社が設立され、フィルムの現像やプリント業務を開始しました。1970年にはソニーグループに加わり、社名を「ソニーピーシーエル株式会社」に改称しました。この過程で、同社は映像業界の進化に伴い、順次サービスの範囲を拡充していきました。

現在の事業領域

現在、ソニーPCLはデジタルシネマやDVD、Blu-ray Discなど様々なデジタル映像関連のポストプロダクション業務を行っています。特にテレビアニメのビデオ編集に強みを持ち、数々の大手スタジオとの取引があります。代表的な制作実績には、プロダクション・アイジーやシャフト、ユーフォーテーブルが挙げられ、多くの人気作品に携わっています。

沿革

- 1951年: 16ミリ映画専門の現像所として株式会社写真化学研究所を設立。
- 1964年: カラー写真部門を創設。
- 1970年: ソニーグループに入り、「ソニーPCL株式会社」に社名変更。
- 1988年: 品川区にポストプロダクション機能を持つ「映像センター」を設立。
- 1996年: DVDオーサリングを開始。
- 2002年: 映画・写真のケミカルプロセシング事業から撤退。
- 2011年: 3D空撮用カメラシステムを開発。
- 2020年: リアルタイムCG制作技術を有する株式会社スタジオブロス及び株式会社モデリングブロスとの協業に合意。
- 2022年: 清澄白河にバーチャルプロダクションスタジオを新設。
- 2024年: 角川大映スタジオ内でバーチャルプロダクションスタジオを正式オープン。

主な制作実績

ソニーPCLは、多くの劇場用作品やテレビ番組の制作に関与してきました。以下に主な作品をいくつか紹介します。

- 劇場用作品: 「DIVOC-12」「ユメミの半生」など
- テレビ用作品: 「王様戦隊キングオージャー」「ブラッシュアップライフ」など
- アニメーション: 「宇宙兄弟」「鬼滅の刃」「PSYCHO-PASS」シリーズなどのビデオ編集・オンライン編集を担当。
- CM・MV: 中島美嘉やKing Gnu|King_Gnuのミュージックビデオも手掛けています。

このように、ソニーPCLは日本の映像業界において、ポストプロダクションの重要な存在として位置付けられています。デジタル映像の進化と共に、同社も新しい技術の導入を行い、今後のさらなる発展が期待されています。

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