ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイ

ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイ：歴史と優雅さが息づくハノイの象徴

ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイは、1901年にフランス領インドシナ時代に創業したハノイ最古の高級ホテルです。その歴史は、ハノイの歴史そのものと言っても過言ではありません。フランス植民地様式の美しい建物は、時を超えて今もなお、訪れる人々を魅了し続けています。

歴史

1899年、フランス人実業家のアンドレ・ドゥカンから、ギュスターヴ＝エミール・デュムティエが邸宅を買い取り、ホテルへの改築に着手しました。50万フランという巨額の費用が投じられ、1901年に「グランドメトロポールホテル」として開業しました。創業者のデュムティエの死後、初代支配人のエドゥアールが後を引き継ぎました。1916年には、インドシナ初の映画上映会場となるなど、当時からハノイの文化を牽引する存在でした。

1930年代の世界恐慌を乗り越え、1946年の独立戦争下ではフランス人オーナーがホテルを中国人に売却。しかし、このホテルは歴史の重要な舞台としてその役割を終えませんでした。ホー・チ・ミンは、フランス領インドシナのエティエンヌ・ヴァルイ将軍らと停戦交渉をこのホテル内の会議室で行い、その後も外交の場として利用しました。

ベトナム独立後、「統一ホテル」と改称されましたが、1964年のベトナム戦争時には、アメリカの空襲を避けるために中庭に防空壕が建設されました。また、アメリカを除く各国の大使館が、このホテルの客室を賃借し、外交拠点としての役割も担いました。

ベトナム戦争終結後、ホテルは一般客に開放され、プルマンホテルズ&リゾーツの運営下に入りました。1992年には「プルマンホテルメトロポール」となり、その後ソフィテルが買収して現在の名称に至ります。1997年には、ホテル内の会議室で、米越両国の元高官が関係強化に関する会談を行いました。2009年には新館とスパ機能を増設し、リニューアルオープン。2011年には、防空壕であった「バンカー」を復元し、バーラウンジ「バンブー・バー」として生まれ変わりました。2019年には、米朝首脳会談の会場として、ドナルド・トランプ大統領と金正恩国務委員長の会談の場所となりました。

施設

ホテルは、メトロポールウィング（106室）とオペラウィング（258室）の2つの棟に分かれており、合計364室の客室を誇ります。仏教建築とフランス植民地様式が融合した独特の建築様式が特徴です。ホテル内には、フレンチ、イタリアン、ベトナム料理のレストランや、バー、カフェが併設されており、多様な食体験を楽しめます。また、スパ、フィットネスジム、プールなどの施設も充実しており、快適な滞在をサポートします。

レストラン
ル・ボリュー（LE BEAULIEU）：フレンチ
アンジェリーナ（ANGELINA）：イタリア料理
スパイスガーデン（SPICES GARDEN）：ベトナム料理

カフェ・バー
ル・クラブ（Le Club）：バー
バンブー・バー （Bamboo bar）：バー
ラ・テラス（La Terrasse）：カフェ

その他の施設
ル・スパ・デュ・メトロポール（スパ・フィットネス・ジム・プール）
ビジネスセンター（会議室9、大会議室1）

特筆すべき利用客

長きにわたり、各国の政治家や著名人がこのホテルを利用しました。

政界
フランソワ・ミッテラン
ジャック・シラク
フランソワ・オランド
ジョージ・H・W・ブッシュ
フィデル・カストロ
ジョン・ケリー
潘基文
ドナルド・トランプと金正恩（宿泊せず、2019年2月米朝首脳会談の場所として使用）

芸能界
チャールズ・チャップリン
ロバート・デ・ニーロ
カトリーヌ・ドヌーヴ
ジョーン・バエズ
* ジェーン・フォンダ

ソフィテル・レジェンド・メトロポール・ハノイは、単なるホテルではなく、歴史と文化が息づく場所です。ハノイを訪れる際は、ぜひその魅力を体験してみてください。

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