カトリーヌ・ドヌーヴ

カトリーヌ・ドヌーヴの生涯と業績

カトリーヌ・ドヌーヴ（Catherine Deneuve）は1943年10月22日生まれのフランスの女優で、本名はカトリーヌ・ファビエンヌ・ドルレアック（Catherine Fabienne Dorleac）です。彼女の芸名である「ドヌーヴ」は、母の旧姓に由来しています。父のモーリス・ドルレアックと母のルネ・シモノの間に生まれたドヌーヴは、4人姉妹の中で育ち、姉のフランソワーズ・ドルレアックもまた俳優として知られています。彼女の子供たち、クリスチャン・ヴァディムとキアラ・マストロヤンニも俳優として活躍しています。

来歴

ドヌーヴは、若かりし頃から映画界に足を踏み入れました。彼女の家族は1950年にパリ16区のミュラ大通りに引っ越し、そこから彼女のキャリアが始まることになります。1960年には、姉フランソワーズと共演した映画『Les portes claquent』が公開され、その後も多くの作品に出演します。中でも、1964年に公開されたミュージカル映画『シェルブールの雨傘』は彼女の名声を一気に高め、世界的なスターとしての地位を確立しました。

ドヌーヴは、1992年に『インドシナ』により米国アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされています。また、1998年には『ヴァンドーム広場』でヴェネツィア国際映画祭の女優賞を受賞しました。

プライベート

私生活において、ドヌーヴは映画監督ロジェ・ヴァディムと1961年から交際し、その間に息子のクリスチャンが誕生しました。しかし、1965年に結婚したイギリスの写真家デビッド・ベイリーとの結婚は、ヴァディムの行動にショックを受けた結果のものでした。結婚生活は長く続かず、1972年に離婚します。その後、俳優マルチェロ・マストロヤンニとの間に娘のキアラが生まれましたが、いずれも正式な婚姻関係には至っていません。しかし、彼らは晩年までお互いに交流があり、1996年のマストロヤンニの臨終の際にはドヌーヴとキアラが共に臨席しました。

フランスの文化的アイコン

イヴ・サン＝ローランの愛好者としても知られるドヌーヴは、ファッション界でも大きな影響力を持っていました。2007年には第79回アカデミー賞の授賞式に出席し、日本の俳優渡辺謙と共に外国語映画賞の歴史を紹介するなど、国際的な舞台での存在感を示しました。その後、何度も日本を訪れ、特に2007年のフランス映画祭では代表団長として来日し、多くのファンと直接触れ合う機会を持ちました。

2010年にも再来日し、東京国際映画祭にも参加するなど、日仏文化の交流に寄与しています。

最近の出来事

ドヌーヴは2018年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞し、その文化的貢献が再評価されました。しかし、2019年にはパリで脳卒中を起こし、入院を余儀なくされましたが、その後はリハビリを経て2020年6月には回復し、再び撮影現場に復帰したとのことです。

彼女の作品や生き方は、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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