ソユーズ26号

ソユーズ26号

ソユーズ26号（Soyuz 26、ロシア語: Союз 26）は、かつてのソビエト連邦が遂行した有人宇宙飛行ミッションの一つです。このミッションの主要な目的は、当時運用が開始されたばかりの宇宙ステーション「サリュート6号」へ、同ステーションで最初の長期滞在を行うことになる宇宙飛行士チームを送り届けることにありました。

ミッションの実施

ソユーズ26号宇宙船は、1977年12月10日に地球からの打ち上げに成功し、宇宙へと旅立ちました。軌道投入後、宇宙ステーションへのランデブー飛行が行われ、打ち上げからわずか一日後の12月11日には、目標であったサリュート6号へのドッキングを無事完了させました。これにより、ソユーズ26号に搭乗していた宇宙飛行士は、サリュート6号内での長期にわたる活動を開始するための体制を整えることができました。

軌道上での連携

ソユーズ26号がサリュート6号にドッキングしている最中、ミッション期間中の1978年1月には、後続となる別のソユーズ宇宙船、ソユーズ27号が新たに宇宙ステーションへ到着し、ドッキングしました。これは、宇宙ステーションの運用において複数の宇宙船が同時にドッキングする能力を示すものであり、その後の宇宙活動における柔軟性を高める上で重要な事例となりました。

ソユーズ27号でサリュート6号へやって来た宇宙飛行士、ウラジーミル・ジャニベコフ船長とオレグ・マカロフ飛行士は、ステーション内で活動した後、興味深い乗員の移動を行いました。彼らは自らが搭乗してきたソユーズ27号ではなく、先に到着していたソユーズ26号へと乗り移るという手順を踏んだのです。

地球への帰還

ソユーズ26号は、打ち上げ時に搭乗していたオリジナルの乗組員ではなく、ソユーズ27号で到着したジャニベコフ飛行士とマカロフ飛行士を載せて地球へ帰還する役割を担いました。ソユーズ26号に移乗した彼らは、サリュート6号での短期間の滞在及びソユーズ宇宙船間の移動を経て、その数日後にはソユーズ26号のカプセルに乗って地球へと帰還しました。

この乗員の交換と帰還方法は、宇宙ステーションへのアクセス手段としてのソユーズ宇宙船の多様な運用能力、特に異なるミッションから来た乗員を収容し、安全に地球へ送り届けることができるという柔軟性を実証した点で、サリュート計画における重要な出来事の一つと言えます。

乗組員

ソユーズ26号ミッションに関わった主な乗組員は以下の通りです。

出発時乗組員（サリュート6号への長期滞在を開始）
船長：ユーリ・ロマネンコ (1)
フライトエンジニア：ゲオルギー・グレチコ (2)

帰還時乗組員（ソユーズ27号で到着し、ソユーズ26号で帰還）
船長：ウラジーミル・ジャニベコフ (1)
フライトエンジニア：オレグ・マカロフ

バックアップクルー
船長：ウラジーミル・コワリョーノク
フライトエンジニア：アレクサンドル・イワンチェンコフ

※氏名横の括弧内の数字は、その宇宙飛行士にとって何回目の宇宙飛行であったかを示します。

宇宙船パラメータ

ソユーズ26号宇宙船の主要な技術的パラメータは以下の通りです。

質量: 6,800 kg
近点: 193 km
遠点: 246 km
軌道傾斜角: 51.65°
軌道周期: 88.67分

これらのパラメータは、宇宙ステーションへの人員および物資輸送、そして軌道上での運用を行う上で必要な宇宙船の性能を示しています。ソユーズ26号は、サリュート6号での長期滞在という新たな時代の幕開けを支え、その後の宇宙ステーション運用の基礎を築く上で貢献したミッションでした。

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