ソユーズTMA-10

ソユーズTMA-10：国際宇宙ステーションへのミッションと帰還時のトラブル

ソユーズTMA-10は、国際宇宙ステーション（ISS）への人員輸送と緊急脱出用宇宙船としての役割を担ったソユーズ宇宙船によるミッションです。2007年4月7日にソユーズFGロケットによって打ち上げられ、第15次長期滞在クルー2名と宇宙旅行者1名をISSへと運びました。

ミッションの概要

打ち上げから2日後の2007年4月9日22時10分（UTC）、ソユーズTMA-10はISSとのドッキングに成功。ロシア人宇宙飛行士2名は、宇宙船が地球に帰還する10月までISSに滞在しました。宇宙旅行者のチャールズ・シモニーは、ISSで11日間を過ごした後、ソユーズTMA-9で4月21日に地球へ帰還しました。

帰還時のトラブル

2007年10月21日7時14分（UTC）、ソユーズTMA-10はISSから分離し、9時47分に軌道を離脱。しかし、大気圏再突入時に、宇宙船は予定されていた通常のスムーズな突入経路から外れ、弾道突入と呼ばれる緊急モードでの帰還となりました。その結果、ソユーズTMA-10は、カザフスタンの着陸予定地点から約340km北西に位置するアルカリーク西部に着陸しました。

弾道突入は、宇宙船が予期せぬ事態に遭遇した場合に備えて用意されている代替の帰還モードです。このモードでは、通常よりも強いG（重力加速度）が乗組員にかかります。帰還後、乗組員は、宇宙船の周囲のプラズマによって一時的に通信が途絶していたことを報告しました。

調査委員会による調査の結果、今回の弾道突入は、コントロールパネルと降下モジュールを結ぶケーブルの損傷が原因であることが判明しました。この種の弾道突入は、過去にもソユーズTMA-1やソユーズTMA-11で発生しています。

着陸は10時36分（GMT）に行われました。

乗組員

第15次長期滞在クルー
オレッグ・コトフ (1) - 船長
フョードル・ユールチキン (2) - フライトエンジニア
打上げ時
チャールズ・シモニー (1) - 宇宙旅行者
帰還時
シェイク・ムザファ・シュコア (1) - 宇宙旅行者（マレーシア）

バックアップクルー
ロマン・ロマネンコ - 船長
ミハイル・コルニエンコ - フライトエンジニア

参考情報

Charles in Space
Soyuz TMA-10
* 国際宇宙ステーションのクルー交代／ソユーズ宇宙船交換ミッション14S (JAXA)

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