タイガーズアイ

タイガーズアイ（Tiger's Eye）

タイガーズアイは、金褐色の細かな縞模様が特徴の半貴石です。この美しい石は、トラの目の虹彩に似た外見から名付けられ、人気のパワーストーンとしても広く利用されています。日本では虎目石や虎眼石とも呼ばれることがあります。近年、古くから存在していた猫目石の歴史を引き継ぐ新しい宝石として注目されています。

産出地

タイガーズアイの主な原産地は、南アフリカ共和国やナミビア、オーストラリアなどです。これらの場所で形成される岩石の中で、タイガーズアイが見つかることが多いです。

性質・特徴

この石の主成分は、二酸化ケイ素（SiO2）であり、モース硬度は7.0、比重は2.65です。また、タイガーズアイはガラス光沢を持つ性質にも恵まれています。特筆すべき点は、リーベック閃石であるクロシドライトの繊維組織が石英によって硬化した結果、独特の光の筋を生じることです。この現象はシャトヤンシー効果と呼ばれ、石を研磨することで美しい光の反射が楽しめます。

なお、クロシドライトには発癌性が指摘されていますが、タイガーズアイの状態ではその危険性は低いとされています。日本ジュエリー協会技術部会は、原石の取り扱いや研磨にあたる業者に対して注意を促しています。

色による別名称

タイガーズアイは、鉄分を含む岩石から形成され、その酸化状態によって色合いが異なります。一般的には、鉄分の酸化によって黄金色から茶褐色の縞模様が現れます。酸化が少ないものは灰青色を保持し、これをホークスアイ（鷹目石）と呼びます。また、希少ですが、緑色のものも存在し、ウルフアイ（狼眼石）という名前も付けられています。

さらに、青色や黄色が混ざった石はゼブラアイと呼ばれ、日本では混虎目石として知られています。熱処理されたタイガーズアイは、赤色のものができ、これをレッドタイガーズアイ（赤虎目石）と称します。熱処理によって淡黄色化したものは猫目石に似た性質を持ち、ブリーチ・タイガズーアイ（抜き虎）と名付けられています。さらに、塩酸で処理し染料で着色したものはダイド・タイガーズアイ(染め虎)として流通しています。

まとめ

タイガーズアイは、その美しい光の効果と独特な色合いで多くの人々に愛されています。また、パワーストーンとしても人気で、持つ人に力を与えると言われています。宝石や鉱物としての価値に加え、タイガーズアイはその美しさからジュエリーとしても非常に需要があります。興味のある方は、その歴史や特性についてさらに探求してみると良いでしょう。

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