猫目石

猫目石（キャッツアイ）

猫目石（ねこめいし）、正式にはクリソベリル・キャッツアイは、金緑石の一種であり、その独特の光の効果から「キャッツアイ」とも呼ばれています。日本では「猫目石」として広く知られていますが、英語での「キャッツアイ」は特定の光学効果を指し、すべての猫目石に適用するのは誤りです。

特徴と硬度

この宝石は硬度8.5と非常に高く、比重は3.72です。この特性から、耐久性があり、日常的な装飾品としても適していると言えます。しかし、その美しさに加え、キャッツアイ効果（シャトヤンシー）が示されることによって、価値が跳ね上がります。通常のクリソベリルが市場で取引される際の価格の何倍にもなり、高額な取引が行われることが多いです。

産地と評価

猫目石は主にブラジルやスリランカで産出されており、特に地色が蜂蜜色のカボションで、鮮明な白い目が現れるものが高い価値を持つとされています。この特徴を「ミルクと蜂蜜効果」と称することがあります。ただし、日本で言われる「ハニーカラー」は国外の基準とは異なり、日本ではより黄色い色調が含まれることが多いのに対し、海外の評価ではブラウンに近い、深みのある色合いが求められます。

最近では、インド産のクリソベリル・キャッツアイも注目されていますが、こちらは地色が薄い緑黄色のため、あまり美的な評価は得られていません。加えて、クリソベリルに関連するアレキサンドライトも時折キャッツアイ効果を示します。この場合、アレキサンドライト自体が非常に高価なため、価値の上昇が期待されますが、生成される割合が極めて低いため、常に一定の市場価格が設定されているわけではありません。

使用用途

猫目石はその美しさから、さまざまな装飾品に利用されます。ボタン、カフリンクス、ネクタイピン、ネックレス、指輪など、多岐にわたって商品化されています。その独特な光の反射効果は、装身具に使うと非常に目を引くため、多くの人に愛されています。

関連項目

• - 宝石の一覧
• - 鉱物 - 酸化鉱物 - 金緑石

興味深いことに、猫目石はその美しさだけでなく、個々の石ごとに異なる評価を受けるため、その価格設定や価値がどのように決まるのか常に注目される存在です。

もう一度検索