タイド型給油艦 (初代)

タイド型給油艦

タイド型給油艦は、1950年代にイギリス海軍の補助艦隊（RFA）によって導入された艦船であり、その後オーストラリア海軍やチリ海軍でも使用されました。これらの艦は主に燃料補給の任務を担い、海上での作戦行動を支援しました。

概要

タイド型給油艦は、1953年にイギリスのRFA向けに3隻が建造されることが決定しましたが、実際には1952年にオーストラリア海軍向けの1隻も発注されていました。このオーストラリア海軍向けの艦は、1955年に完成しましたが、オーストラリア国内の人員不足および経済危機の影響により、就役が延期され、1962年までRFAによって運用されることとなりました。最終的にこの艦は1962年にオーストラリア海軍に配属され、1985年まで使用されました。

さらに、1961年には艦の艦尾部分にヘリコプター甲板や格納庫を追加する改設計が行われ、これを受けて「タイドスプリング」と「タイドプール」の2隻が発注されました。この艦は1963年に就役し、後期型のタイド型をさらに改良したオル型も3隻建造されました。前期型は1970年代後半に退役しましたが、後期型は1982年のフォークランド紛争に参加し、その後も運用が続けられました。

同型艦について

同型艦には「タイドフロー」と「タイドサージ」があります。これらの艦は、就役当初は「タイドレース」(RFA Tiderace)と「タイドレンジ」(RFA Tiderange)という艦名で知られていましたが、両艦は1958年の6月28日に改名されました。

その他の情報

タイド型給油艦と同時期に建造された他国の補給艦には、ネオショ級給油艦やプロヴァイダー（補給艦）、はまな（給油艦）があります。ネオショ級はタイド型よりも大きいものの、ヘリの運用能力は限られており、プロヴァイダーはサイズは小さいもののヘリの運用が可能です。一方ではまなは、タイド型と比較して非常に小型であり、ヘリの運用能力も持っていません。

このようにタイド型給油艦は、イギリスだけでなくオーストラリアやチリなどの海軍でも使用されており、その設計や運用の多様性からも重要な艦船と位置付けられています。

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