タイロン・クロフォード

タイロン・クロフォード：カウボーイズを支えたディフェンダー

タイロン・クロフォード（Tyrone Crawford, 1989年11月22日 - ）は、カナダのオンタリオ州ウィンザー出身の元アメリカンフットボール選手です。ポジションはディフェンシブエンド（DE）およびディフェンシブタックル（DT）を務めました。

大学時代

クロフォードは、カリフォルニア州のベイカーズフィールドカレッジでプレーした後、ボイシ州立大学に転校しました。ボイシ州立大学では、4-3ディフェンスのストロングサイドDEとして活躍。2010年と2011年の2シーズンで25試合に出場し、76タックル（27ロスタックル）、13.5サックを記録しました。2011年には、マウンテンウェスト・カンファレンスのファーストチームに選出されるなど、高い評価を得ました。

NFLでの活躍

2012年のNFLドラフトで、クロフォードは3巡目でダラス・カウボーイズに指名され、NFL入りを果たしました。同年6月13日には、カウボーイズと4年契約を締結。ロブ・ライアン守備コーディネーターが率いる3-4ディフェンスにおいて、左DEとしてプレーしました。ルーキーイヤーとなったこの年、クロフォードは全16試合に出場しましたが、先発出場はなく、20タックル、QBサック0という成績に終わりました。

2013年、モンテ・キフィンが守備コーディネーターに就任すると、クロフォードはストロングサイドDEの控え、およびパスシチュエーションでのDTとしての役割を期待されました。しかし、7月21日のトレーニングキャンプ初日にアキレス腱を断裂し、残念ながらシーズンを棒に振ることになりました。

2014年、クロフォードは第3週のニューオーリンズ・セインツ戦でDTとして先発出場を果たし、この年3サックを記録しました。2015年には、5年4500万ドル（2570万ドルの保証）という大型契約を結び、チームからの期待の高さが伺えます。この年は44タックル、5サックを記録しましたが、シーズンオフには第2週のフィラデルフィア・イーグルス戦で負傷した肩の手術を受けました。

2016年、クロフォードはDTとしてテレル・マクレイン、新人のマリーク・コリンズとポジション争いを繰り広げました。第2週のワシントン・レッドスキンズ戦の第4Qからは左DEとして起用され、シーズン残りの試合では左DEとして先発出場しました。第8週のフィラデルフィア・イーグルス戦では1.5サック、1ファンブルリカバー、クリーブランド・ブラウンズ戦では2サックを記録するなど、目覚ましい活躍を見せました。しかし、肩とハムストリングスの負傷により、タンパベイ・バッカニアーズ戦でデビッド・アービングと交代し、シーズン最後の2試合を欠場。この年は4.5サックを記録しました。

2017年、第8週のワシントン・レッドスキンズ戦では36ヤードのFGをブロックし、チームメイトのオーランド・スキャンドリックが90ヤードをリターン。チームは33-19で勝利し、クロフォードはこの活躍でNFCスペシャルチーム部門の週間最優秀選手に選ばれました。

2018年、第16週のタンパベイ・バッカニアーズ戦で首を負傷し、カートで運ばれて退場。2019年は怪我の影響もあり、4試合の出場に留まりました。2020年は、16試合に出場（3試合に先発）し、17タックル、2サックという成績を残しました。

2021年3月25日、クロフォードは現役引退の意向を表明しました。長年のNFLキャリアにおいて、怪我に苦しみながらも、その才能と努力でチームに貢献し続けたタイロン・クロフォード。彼の今後の活躍に期待しましょう。

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