タイ・ゲイニー

テルマンチ・ゲイニー (Telmanch "Ty" Gainey)

テルマンチ・ゲイニーは、1960年12月25日にアメリカのサウスカロライナ州で生まれた元プロ野球選手です。彼は外野手として活躍し、日本のプロ野球では「タイゲイニー」という名前で知られていました。この登録名は、著名な選手であるタイ・カッブに由来しており、ファンにより彼を親しみを込めて呼んでもらいたいという願いが込められています。また、台湾では「泰甘力」としても知られています。

経歴

ゲイニーは1979年にMLBドラフトの2巡目でヒューストン・アストロズに指名され、プロ選手としてのキャリアをスタートさせました。彼は1985年にメジャーリーグデビューを果たしましたが、その後、メジャーリーガーとして定着することができませんでした。

1991年、彼はメキシコシティ・レッドデビルズに所属し、1992年には47本のホームランを打つ活躍を見せて注目を集めます。1993年には日本のオリックス・ブルーウェーブに入団すると、そのシーズンは初めのうちは成績が振るわなかったものの、8月から打撃が爆発し、9月には打率.352、11本のホームランを記録し、月間MVPを獲得しました。シーズン全体では打率.290、23本のホームラン、そして出塁率も高い数値を残しました。

翌1994年には、チームメイトから「殿様」と呼ばれたことがきっかけで、「殿」という愛称を自ら名乗るようになりました。しかし、彼はこの年に右膝の手術を受け、その影響で成績は低下し、同年限りで退団を余儀なくされました。退団後は、再びリーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボルに戻り、1995年から1997年までメキシコシティ・レッドデビルズでプレーしました。

1998年にはCPBLの中信ホエールズに籍を移しますが、そのシーズン限りで引退を決断します。引退後の2019年には、オアハカ・ウォーリアーズの打撃コーチに就任し、野球界に貢献を続けています。

人物

ゲイニーのユニークなエピソードとして、彼がオリックスの選手として在籍していた頃、他の選手がユニフォームの準備が間に合わず、彼のユニフォームを着用して試合に出場した出来事があります。そのような彼の柔軟な性格や周囲との良好な関係性が、ファンに愛され続ける理由の一つでしょう。

表彰

ゲイニーはNPBにおいて1993年9月の月間MVPを受賞しています。また、CPBLでは1998年8月にも月間MVPを獲得し、その実力が評価されました。

記録

彼の記録として、NPBでの初出場は1993年4月10日で、千葉ロッテマリーンズとの対戦での代打出場でした。その後、初先発出場や初安打、初ホームランも記録し、徐々に存在感を示していきました。彼の背番号は主に24番と42番を使用しました。

ゲイニーはその独特なプレースタイルと人柄で、多くのファンに記憶されています。日本での成功を通じて、異国の地でもプロ野球選手としての道を切り拓いた彼の軌跡は、今なお語り継がれています。

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