タウトヴィラス

タウトヴィラス (ポラツク公)

タウトヴィラス（リトアニア語：Tautvilas, 1263年没）は、13世紀に活躍したポラツク公です。彼は、リトアニア国王ミンダウガスの甥にあたります。タウトヴィラスは、ミンダウガスに対して内戦を起こし、その後のリトアニアの政治情勢に大きな影響を与えました。

生涯

1248年、ミンダウガスはタウトヴィラス、兄弟のエディヴィダス、叔父のヴィーキンタスをスモレンスク征服に派遣しました。見返りとして征服した都市を与えると約束しましたが、プロトヴァ川でモスクワ公には勝利したものの、ウラジーミル・スーズダリ大公に敗北。その後、ミンダウガスは彼らの土地と財産を没収しました。

1249年初頭、タウトヴィラス、エディヴィダス、ヴィーキンタスは、タウトヴィラスの姉妹と結婚していたダヌィーロ・ロマーノヴィチのもとに亡命。ミンダウガスに対抗するため、ジェマイティヤ、リヴォニア騎士団、ヴォルィーニ公ヴァスィーリコと同盟を結び、内戦が勃発しました。

ダヌィーロとリヴォニア騎士団はミンダウガスに対する軍事遠征を組織する一方、タウトヴィラスはリガに赴き、1250年に大司教から洗礼を受けました。

しかし、ミンダウガスは自らの戴冠の見返りとしてキリスト教の洗礼とリトアニア西部の放棄に同意。これによりリヴォニア騎士団はミンダウガスの同盟者となり、タウトヴィラスの同盟は崩れ始めました。

1252年、タウトヴィラスとその同盟者は、リトアニアの最初の首都とされるヴォルタのミンダウガスを攻撃しましたが失敗。タウトヴィラスの軍勢は、ヴィーキンタスの城に撤退しました。

1253年にヴィーキンタスが死去すると、タウトヴィラスはハールィチへの亡命を余儀なくされ、ダヌィーロのボヘミア遠征に加わりました。1254年、ダヌィーロはミンダウガスと和解し、タウトヴィラスはミンダウガスの優位を認め、封土としてポラツクを受け取り帰還しました。

ポラツクを統治している間、タウトヴィラスはダウガヴァ川沿いのポラツクからドニエプル川上部に至る通商路の確保に注力しました。また、ナヴァフルダク公からヴィテブスクを奪い、息子のコンスタンティナスをヴィテブスクの支配者にしました。

ミンダウガスがトレニオタとダウマンタスによって暗殺された後、タウトヴィラスはリトアニア大公の称号を望みましたが、1263年に従兄弟のトレニオタによって殺害され、トレニオタがリトアニア大公となりました。

参考文献

Simas Sužiedėlis, ed. (1970–1978). "Tautvilas". Encyclopedia Lituanica. Vol. V. Boston, Massachusetts: Juozas Kapočius. p. 384. LCC 74-114275。
(リトアニア語) Lietuvos valdovai (XIII-XVIII a.): enciklopedinis žinynas. Vytautas Spečiūnas (compiler). Vilnius: Mokslo ir enciklopedijų leidybos institutas. (2004). pp. 20–21. ISBN 5-420-01535-8

関連項目

* ミンダウガス家

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