ナヴァフルダク

ナヴァフルダク：歴史と文化が交差するベラルーシの古都

ナヴァフルダク（ベラルーシ語: Навагрудак）は、ベラルーシのフロドナ州に位置する都市であり、その歴史は11世紀にまで遡ります。この地は、様々な文化や勢力の交差点として、数々の変遷を経験してきました。

古代からリトアニア大公国時代へ

ナヴァフルダクが歴史に登場するのは1044年。年代記には、ヤロスラフ1世とリトアニア人部族との争いに関する記述の中にその名を見ることができます。13世紀には、リトアニア王ミンダウガスによってリトアニア王国（後のリトアニア大公国）の領土となり、重要な拠点としての地位を確立しました。

1252年のイパチー写本には、「ノヴォゴロドク」（新たな小さな町）という名で記録されています。当時、この地はクリヴィチ族の領土の西端に位置し、キエフ大公国の支配下に入っていました。

ポーランド・リトアニア共和国時代

1569年のルブリン合同により、ナヴァフルダクはポーランド・リトアニア共和国の一部となりました。この時代、この地域は政治的、文化的な影響を強く受け、多様な民族が共存する地域としての性格を強めていきました。

ロシア帝国、そして第一次世界大戦

1795年の第三次ポーランド分割によって、ナヴァフルダクはロシア帝国の領土となり、グロドノ県に編入されました。1817年の記録によると、町の人口は1,600人で、その内訳はユダヤ人が45％、ポーランド人が35％、タタール人が20％でした。この構成は、ナヴァフルダクが多様な民族が共生する場所であったことを物語っています。

第一次世界大戦中、1915年から1918年までナヴァフルダクはドイツ軍に占領されました。その後、ポーランド軍、赤軍による占領を経て、ポーランド・ソビエト・リガ平和条約によりポーランド領となり、ノヴォグルデク県の中心地として復興の道を歩みました。

第二次世界大戦とその後

1939年、ソビエト連邦が侵攻し占領。白ロシア・ソビエト社会主義共和国に編入されました。1941年6月22日、ナチス・ドイツがソ連への攻撃を開始し、7月4日にはナヴァフルダクを占領。第二次世界大戦中、ナヴァフルダクはナチス・ドイツの占領下で大きな被害を受けました。

戦後、再びソ連がこの地域を占領し、破壊された施設の復旧が進められました。ナヴァフルダクは、その歴史の中で何度も破壊と再建を繰り返し、現在の姿へと至っています。

ナヴァフルダクは、その長い歴史の中で、様々な文化や民族が交錯し、複雑な歴史的背景を持つ都市となりました。その歴史は、この地域のアイデンティティを形成する上で重要な役割を果たしています。

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