タウモエペアウ・シリベヌシ

タウモエぺアウ・シリベヌシ

トンガに生まれ、長年にわたり日本のラグビー界で活躍を続けるセンター（CTB）、タウモエぺアウ・シリベヌシは、1985年7月31日にその生を受けました。現在は、国内最高峰のプロリーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属する豊田自動織機シャトルズ愛知の一員として、チームの攻撃と防御の要として欠かせない存在感を示しています。

シリベヌシ選手は、身長164センチメートル、体重70キログラムという、ラグビー選手としては決して大柄ではない体格ながら、強靭なフィジカルと優れたステップワーク、そして的確な状況判断能力を兼ね備え、世界の強豪がひしめくセンターポジションでその真価を発揮しています。相手ディフェンスラインを突破する鋭いランニング、そして味方の攻撃を引き出すパスセンスで、常に脅威を与え続けています。

彼のラグビーキャリアは、母国トンガにあるトンガカレッジで始まりました。その後、日本へと渡り、大阪産業大学に進学。ここから日本での長い競技生活がスタートします。大学卒業後は、関西社会人ラグビーリーグに所属していた六甲ファイティングブルでプレーを継続し、さらなる経験を積みました。そして、2012年に同志社大学を卒業。この頃には、すでに日本のラグビー環境に適応し、トップレベルでの活躍を視野に入れるようになっていました。

大学卒業と同じく2012年、シリベヌシ選手は日本のトップリーグ（当時）に所属する強豪、トヨタ自動車ヴェルブリッツ（現在のトヨタヴェルブリッツ）に加入しました。トヨタ自動車ヴェルブリッツでは、国内外のトッププレイヤーたちと共に研鑽を積み、その才能を開花させていきます。トップリーグの舞台で経験を重ね、センターとしての地位を確立していきました。約5年間にわたりトヨタヴェルブリッツでプレーした後、2017年に同チームを退団します。

トヨタヴェルブリッツを離れた後、シリベヌシ選手は同じ愛知県を拠点とする豊田自動織機シャトルズへの移籍を決断しました。2017年に入団した豊田自動織機シャトルズは、当時トップチャレンジリーグ（トップリーグの下部リーグ）に所属していましたが、彼はチームの中心選手として活躍し、トップリーグ昇格を目指すチームに貢献しました。2022年に日本のラグビーリーグが再編され、ジャパンラグビーリーグワンが発足すると、豊田自動織機シャトルズはディビジョン2に参戦。チーム名も豊田自動織機シャトルズ愛知と改称されました。現在も彼はシャトルズ愛知の重要なメンバーとして、激しいリーグワンの戦いに身を置いています。

国際舞台においても、シリベヌシ選手は母国トンガを代表してプレーする機会を得ています。2022年6月時点の情報によれば、トンガ代表として1キャップを獲得。さらに、トンガにルーツを持つ選手で構成されるトンガサムライXVスコッドにも選ばれた経験があり、その実力は国際的にも認められています。国家代表としての経験は、彼のプレーヤーとしての幅を広げ、日本のチームでの活躍にも還元されています。

タウモエぺアウ・シリベヌシ選手は、トンガで育ち、日本の大学ラグビー、社会人ラグビー、そしてプロリーグへとステップアップを果たし、長きにわたり日本のラグビーシーンに貢献してきた稀有な存在です。その経験と高いスキルは、現在所属する豊田自動織機シャトルズ愛知において、チームの戦術遂行において不可欠な要素となっています。経験豊富なベテランとして、若手選手の模範ともなりながら、彼はこれからもジャパンラグビーリーグワンの舞台で、持ち前の突破力と巧みなプレーで観客を魅了し続けることでしょう。彼の今後のさらなる活躍から目が離せません。

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