タクミコーポレーション

株式会社タクミコーポレーション

概要

株式会社タクミコーポレーションは、かつて東京都新宿区に本社を構えていた日本のゲーム開発企業です。会社の正式な設立は1973年と比較的古い歴史を持ちますが、ゲーム開発事業を本格的に開始したのは1994年以降とされています。

歴史と東亜プランとの関連

同社は、1980年代から1990年代にかけてアーケードゲームの世界で存在感を示した東亜プランが活動を停止した後、その開発スタッフの一部が新たな活躍の場として移籍した企業の一つとして知られています。同様に東亜プランから人材を受け入れた企業には、ケイブやガゼルなどがあります。

タクミコーポレーションの名がゲームファンの間で初めて広く認知されるきっかけの一つとなったのは、ゲーム情報誌『週刊ファミ通』に掲載された誤った情報でした。誌面上で「東亜プランがタクミコーポレーションという会社になった」という趣旨の誤報が掲載されたことで、多くのゲーム愛好家が同社の存在を知ることになりました。この誤報については、後に訂正記事が掲載されています。

ゲーム開発会社としてその実力を世に示す転機となったのは、アーケードシューティングゲームの傑作として名高い東亜プランの『究極タイガー』の正式な続編にあたる『究極タイガーII』の開発を手掛けたことでした。この作品はタイトーから販売され、前作の持つスピード感や戦略性を継承しつつ、新たな要素を加えた完成度の高い内容が評価され、タクミコーポレーションは開発会社としての地位を確立しました。

主な開発作品

タクミコーポレーションは、『究極タイガーII』以降、様々なパブリッシャーと協力して多岐にわたるジャンルのゲームを開発しました。特にシューティングゲームにおいては、東亜プランの流れを汲む開発力を発揮しています。

代表的な開発タイトルには以下のような作品があります。

シューティングゲーム:
究極タイガーII（タイトー販売）
ギガウイングシリーズ（カプコン販売含む）
マーズマトリックス（カプコン販売）
東亜プランのイズムを受け継ぐかのように、スピード感あふれる縦スクロールシューティングや、独自性の高いシステムを持つシューティングゲームを開発しました。

パズルゲーム:
お天気ころりん（タイトー販売）
くるくるフィーバー（アルゼ販売）
ドンちゃんパズル花火でドーン！（アルゼ販売）
パズLET（ユニーズコーポレーション名義）
ミロンのほしぞらしゃぼん パズル組曲（ハドソン発売）
シューティング以外のジャンルにも積極的に取り組み、『お天気ころりん』のようなユニークなパズルゲームや、人気キャラクターやタイアップ作品のパズルゲームなども手掛けました。

その他:
ナイトレイド（タイトー販売）
めざせ!!釣りマスター（ハドソン発売）
子供向けメダルゲーム（コロコロクエストなど）
アクションゲームやシミュレーション要素を含むゲーム、さらにはアミューズメント施設向けの子供向けメダルゲームなど、開発ジャンルは非常に幅広かったことがわかります。

これらの作品を通じて、タクミコーポレーションはその技術力と企画力をもって、日本のゲーム業界の一角を担いました。

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