タスカルーサ (重巡洋艦)

タスカルーサ (USS Tuscaloosa, CA-37)

タスカルーサは、アメリカ海軍の重巡洋艦であり、ニューオーリンズ級の4番艦として知られています。この艦名はアラバマ州タスカルーサに由来しており、艦の運命は第二次世界大戦の激動の中で語り継がれています。

艦歴の始まり

タスカルーサは1931年9月3日にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工され、1933年11月15日に進水しました。その後1934年に艦長ジョン・N・ファーガソンの指揮のもと就役し、テスト航海を行いました。この艦はまずリオデジャネイロ、ブエノスアイレス、モンテビデオなどでの慣熟航海に出向き、1935年の春には西海岸での演習にも参加しました。

1939年にはカリブ海での演習に従事し、次第に緊迫するヨーロッパ情勢の中で、アメリカ海軍は大西洋艦隊への艦艇の増強を決定し、タスカルーサもその一環として配属されました。

第二次世界大戦への道

1939年9月、第二次世界大戦が開始します。戦争の勃発時、タスカルーサはノーフォークに停泊していました。大統領ルーズベルトの指示により、中立パトロールに従事し、商船を保護する任務を担いました。1940年にはカリブ海や南アメリカへ親善航海を行い、アメリカ海軍の存在感を示しました。

1941年、アメリカが日本に宣戦布告すると、タスカルーサは急遽太平洋に派遣されました。硫黄島の戦いや沖縄戦など主要な戦闘に参加し、火力支援や艦砲射撃を行いました。その中で日本の特攻機による攻撃にも直面し、艦は大きな被害を受けることなく任務を全うしました。

戦後の活動と引退

戦争終結後、タスカルーサはフィリピンや満州などに駐留し、海兵隊の上陸を支援するなど様々な役割を果たしました。その後、アメリカへ帰国し、1959年に除籍されました。最終的にはボストン・メタルズ社に売却され、幕を閉じました。

タスカルーサの戦歴は、数々の戦闘とその成果が評価され、7つの従軍星章を受章するなど、アメリカ海軍における重要な存在の一つとなりました。彼女の活躍は、海軍の歴史に名を刻むこととなり、後世に伝えられることでしょう。

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