タダノ

株式会社タダノ - 企業概要と歴史

株式会社タダノ（英: Tadano Ltd.）は、香川県高松市に本社を置く、建設用のクレーンや高所作業車を製造・販売する日本の企業です。タダノは、油圧技術を駆使した建設機器の世界的なリーダーとして知られており、その製品は全世界で使用されています。企業のブランドメッセージ「Lifting your dreams」は、夢を支える道具を提供することを旨としており、技術革新と品質の向上を常に追求しています。

主要製品と事業

タダノの主要な製品には、オールテレーンクレーン、ラフテレーンクレーン、トラッククレーン、クローラクレーン、高所作業車など多岐にわたります。これらは、建設現場などでの重量物を安全かつ効率的に上げたり運んだりするために設計されています。

• - オールテレーンクレーン: 吊り能力が40tから1200tに達し、多様な現場に対応できる機種です。
• - ラフテレーンクレーン: 国内向けは4.9tから100tのモデルがあり、特に海外市場向けに160ショートtクラスのモデルも製造されています。
• - トラッククレーン: 吊り能力20tから75tの範囲で、機動性が高いのが早いです。
• - 高所作業車: 様々なタイプで提供され、高所での作業が必要な場面で活躍します。

さらに、タダノは特殊なニーズに応じた製品も展開しています。例えば、セルフローダやスライドキャリヤ、ブリッジチェッカーといった、特定の作業に特化した車両を製造しています。

居住地と拠点

タダノの本社は香川県高松市にあり、ここには主要な製造施設である高松工場もあります。工場は日本国有鉄道の枕木整正機の納入を行っていた多田野鉄工所時代からの歴史を持ち、鉄道が敷地内を分断する特異な立地条件を有しています。また、東京オフィスや複数の地方工場も持ち、全国各地に営業所や支店を展開しています。

海外にも拠点を構え、特に欧州やアジア、北米などに多くの拠点を持ち、グローバルなビジネス展開を進めています。

企業の歴史

タダノは1919年に創業者多田野益雄により設立されました。1948年に株式会社多田野鉄工所が設立され、その後1955年に日本初の油圧式トラッククレーンが完成。その後の十数年間で、タダノは油圧式技術の発展に寄与し、1962年に大阪証券取引所に上場したことで、企業の成長を支えられました。

1990年代には、ドイツのFAUN GmbHを買収し、以降も国際展開を加速させました。特に2013年には、ラフテレーンクレーンの最新モデルを市場に投入し、2023年には世界初のフル電動ラフテレーンクレーンを発表するなど、技術革新に注力し続けています。

社会貢献活動

タダノは技術力を活かした社会貢献活動にも積極的です。代表的な活動には、イースター島のモアイ像修復プロジェクトがあります。このプロジェクトは、クレーンを用いてモアイ像を修復するもので、チリ政府の支援を受けるなど、文化遺産の保護にも寄与しています。また、過去には高松塚古墳やカンボジアのアンコール遺跡群にも技術協力を行っています。

タダノは、建設分野における技術革新に留まらず、文化・環境への配慮をも大切にし、持続可能な社会の実現に向けて努力を続けています。

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