タニー (潜水艦)

タニー (USS Tunny, SS/SSG/APSS/LPSS-282)

タニーはアメリカ海軍のガトー級潜水艦の一隻で、マグロやカツオなどを含むサバ科の魚に由来した名を持ちます。この艦は第二次世界大戦を通じて多くの戦功を挙げ、後に再装備を受けて長い運用歴を持つ艦となりました。

艦歴

タニーは1941年11月10日、カリフォルニア州ヴァレーホのメア・アイランド海軍造船所で起工しました。1942年6月30日に進水し、艦長エルトン・ワッターズ・グレンフェル少佐の指揮下で9月1日に就役しました。初期の整調訓練を終え、タニーは真珠湾に到着し、さらなる訓練を行いつつ信頼性試験に従事しました。

第1の哨戒 1943年1月 - 2月

タニーの初哨戒は1943年初めに始まり、東シナ海での艦影の発見と攻撃を繰り返しました。1月26日には特設監視艇に対して浮上砲戦を試みましたが、視界不良の中で攻撃を中止しました。続く活動では高雄港に向かう輸送船へ魚雷を発射しましたが、命中には至りませんでした。2月には輸送船や病院船との接触があり、いくつかの艦を撃沈する成果を上げました。

第2の哨戒 1943年3月 - 4月

カロリン諸島地区での2回目の哨戒では、敵の護衛艦を伴った輸送船に対し攻撃を実施しました。特に、輸送船「諏訪丸」や「第二東洋丸」に対して成功裏に魚雷を命中させ、そのいくつかは撃沈に至りました。この哨戒期間中は、敵艦との接触が多く、様々な機会に恵まれました。

第3の哨戒 1943年5月 - 7月

タニーは3回目の哨戒において、マリアナ諸島に向かいました。途中、敵機による攻撃を受け成績に悩むこともありましたが、特に6月28日に「昭徳丸」と思しき輸送船を発見し、魚雷1発を命中させました。これにより数隻の敵艦を撃沈し、一定の戦果を収めました。

第4の哨戒 1943年8月 - 9月

タニーはパラオ方面への哨戒を開始し、多くの敵輸送船団との遭遇がありました。魚雷攻撃を試みるも一部は失敗しましたが、着実に戦果を挙げていきました。哨戒活動中には修理を余儀なくされ、整備を受ける必要がありました。

戦後の運用

第二次世界大戦終結後、タニーは1952年に再就役し、特に巡航ミサイル運用のために改修されました。1965年には再び艦種変更を受け、不正規戦任務に従事しました。その後も様々な作戦に参加し、最終的には1969年に退役しました。

タニーはその運用期間にわたり、9回の従軍星章を受章し、さらに2回の殊勲部隊章を獲得しています。戦果を上げ続けたその姿は、アメリカ海軍潜水艦の中でも特筆すべきものであったと言えるでしょう。

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