タラサ

タラサ：歴史と文化が息づくカタルーニャの都市

タラサ（Terrassa）は、スペイン・カタルーニャ州バルセロナ県に位置するムニシピオ（基礎自治体）です。バルセロナの北西約28kmに位置し、周辺都市とともにバリェス・ウクシダンタル地域の中核を担っています。カタルーニャ語で「タラサ」と発音し、スペイン語では「タラサ」と表記されます。

経済

タラサは、繊維産業を中心とした製造業とサービス業が盛んな都市です。19世紀の産業革命以降、毛織物産業が発展し、都市としての成長を遂げました。

地理

バルセロナ北西の沿岸盆地に位置し、標高約280mの起伏に富んだ地形が特徴です。周辺にはモンセラート山やサン・リョレンス自然保護区などの山地が広がっています。

歴史

タラサの起源はローマ時代に遡り、エガラ（Egara）という町が建設されました。19世紀にカタルーニャ地方で産業革命が起こると、毛織物産業が発展し、タラサは都市として大きく成長しました。

この時期に建てられたVapor Aymerich, Amat i JoverやMasía Freixaなどのモデルニスモ建築は、当時の面影を今に伝えています。これらの歴史的建造物は現在、修復・整備され、タラサの文化的な魅力を高めています。

タラサという名前は、ラテン語の「Terracium castellum（土の城）」に由来すると考えられています。

交通

タラサは、主要道路で各都市と結ばれており、バルセロナからのアクセスも良好です。高速道路C-58およびC-16を利用すると、車で約30～40分で到着します。

また、鉄道も発達しており、レンフェ（C4線）とカタルーニャ公営鉄道（FGC S1線）がバルセロナとタラサを結んでいます。バルセロナからの所要時間は約45分です。

文化

タラサはスポーツが盛んな都市であり、サッカー、水泳、ホッケーなどが人気を集めています。特にホッケーはオリンピック代表選手を輩出するなど、高いレベルを誇っています。1992年のバルセロナオリンピックでは、ホッケー競技がタラサで開催されました。

また、毎年開催されるジャズフェスティバルは、国内外から多くの音楽ファンを集めています。

市内にはカタルーニャ工科大学（UPC）のキャンパスがあり、学術的な雰囲気も漂っています。中世の教会やモデルニスモ建築など、歴史的な建造物も点在しており、見どころが満載です。

主な観光スポット

Castell de Vallparadís： 中世の城で、現在は市立博物館として利用されています。
Vallparadís： 市内を縦断する谷で、公園として整備されています。
Sant Pere de Terrassa： 中世の教会。
Masia Freixa (1907)： 曲線のアーチが特徴的なガウディ風の建築物。
* Vapor Aymeric Amat i Jover (1907)： 州立科学技術博物館として利用されているモデルニスモ建築の工場跡。

タラサは、歴史的な遺産と現代的な文化が調和した魅力的な都市です。バルセロナを訪れる際には、ぜひ足を伸ばして、タラサの魅力を体験してみてください。

もう一度検索