ターザン:REBORN

ターザン:REBORN

『ターザン:REBORN』（原題: The Legend of Tarzan）は、2016年にアメリカで公開された映画で、ターザンというキャラクターの新たな冒険を描いています。この作品は、ジャングルで動物たちに育てられたターザンが、人間の女性と結婚し、その後の物語を中心に展開されます。

ストーリー概要

物語は1884年のベルリン会議から始まり、ベルギー国王レオポルド2世がコンゴ盆地の支配権を確立するところから進行します。しかし、彼の支配は急速に破綻し、莫大な負債を抱える事態に。この解決策として、王は側近のレオン・ロムをコンゴへ派遣し、ダイヤモンドの採掘を命じます。ロムは現地の部族の族長ムボンガと契約し、「ターザンと引き換えにダイヤを渡す」との取り決めを結ぶのです。

一方、ターザンとして知られるジョン・クレイトンは、彼の父の名を引き継ぎグレイストーク卿となっています。レオポルドから自身に与えられたコンゴ視察の依頼を拒否しますが、アメリカ特使ウィリアムズが奴隷労働の実態を明らかにしたいと協力を求めてきます。ジョンは妻のジェーンを伴い、共にコンゴへ赴くこととなります。

コンゴに到着した二人は、早速ロムの軍隊に襲われ、ジェーンは捕らえられてしまいます。ジョンとウィリアムズは現地の若者たちと共にジェーンを救出しようとし、ジャングルを横断する冒険が繰り広げられます。途中、奴隷を輸送する列車を襲撃し、奴隷売買を見つけるなど、次第にロムの狡猾な計画を知ることになります。

彼らが追跡する過程で、ムボンガとの昔の因縁が浮かび上がり、復讐の機会を狙うムボンガが待ち構えていることが明らかになります。ジョンはその対決において、彼の育ての母であるゴリラの話を持ち出し、運命の糸が絡み合う瞬間が訪れます。最終的に、彼は仲間たちと共にロムの手からジェーンを救出し、彼の悪事に立ち向かうための最後の戦いを繰り広げます。

キャスト

本作には多彩なキャストが起用されており、アレクサンダー・スカルスガルドがターザンことジョン・クレイトン役を演じます。彼の妻であるジェーン役にはマーゴット・ロビーがキャスティングされ、物語を通じてターザンを支える存在となります。さらに、サミュエル・L・ジャクソンがアメリカ特使のウィリアムズ役、クリストフ・ヴァルツが敵役のレオン・ロムを演じています。

制作情報

『ターザン:REBORN』は、2003年頃から脚本が執筆され始め、多くの脚本家が異なるアプローチを試みましたが、最終的に2012年にデヴィッド・イェーツが監督に起用されて制作が進みました。撮影はイギリスで行われ、アフリカの場面は合成映像で切り替えられるなど、技術が活用されています。

評価

興行的には、アメリカ国内で1億2,660万ドル、その他の地域で2億3,010万ドルを記録するなど、一定の成功を収めましたが、スタジオの期待には届かなかったという分析もあります。批評すれば、Rotten Tomatoesによれば支持率は36%と低迷し、「ストーリー展開が遅い」との指摘が多かったものの、CinemaScoreでは「A-」評価を受けるなどの評価のつき方が分かれました。

このように、ターザンの新たな冒険は壮大ながらも、多くの試練と人間ドラマが混在する物語として描かれることとなりました。

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