ターチャナ郡

ターチャナ郡の概要

ターチャナ郡は、タイ南部スラートターニー県に位置する郡（アムプー）です。その名称「ターチャナ」は「勝利の港」を意味し、1785年の対ビルマ戦におけるスラシンハナート副王の勝利に由来します。この勝利を記念して、彼はワット・コーターラーム（現在のワット・アムパワート）を建立し、勝利を象徴する石碑を二つ設置しました。

歴史

ターチャナ郡の歴史は古く、元々はプラソン郡という名称でランスワン県の統治下にありました。1906年にはチャイヤー県（現在のスラートターニー県）の管轄となり、郡庁所在地はバーン・タークラチャイに置かれました。1909年のチャクリー改革により、プラソン郡の大部分が分離してプムリエン郡（現在のチャイヤー郡）となり、残ったプラソン郡も分郡（キンアムプー）に降格されました。1919年6月29日にはプラソン分郡も廃止され、チャイヤー郡に編入されました。

しかしその後、プラソンがあった地域は発展し、1948年1月1日に分郡として再設立されました。新しい分郡の郡庁は、タムボン・ターチャナのバーンタラートノーンワイに置かれたため、ターチャナ分郡と呼ばれるようになりました。そして、1956年6月5日には、ターチャナ郡は分郡から郡（アムプー）へと昇格しました。

地理

ターチャナ郡の西部は、プーケット山脈と呼ばれる山岳地帯が広がっています。これらの山々から流れる川によって形成された平野部に市街地があります。山岳地帯の一部はケン・クルン国立公園に指定されており、豊かな自然が保たれています。

主要な交通路として国道41号線が南北に走り、北はチュムポーン方面、南はプンピン方面へと繋がっています。

経済

郡内の主要な産業は農業です。特にパラゴムノキ、コーヒー、アブラヤシの生産が盛んです。

行政区分

ターチャナ郡は6つのタムボン（行政区）に分かれており、さらにその下に77の村（ムーバーン）があります。また、以下の自治体（テーサバーン）とタムボン行政体（オンカーンボーリハーンスワンタムボン）が存在します。

テーサバーン（自治体）

テーサバーンタムボン・ターチャナ：タムボン・ターチャナとタムボン・サモートーンの一部を管轄

タムボン行政体

タムボン・ターチャナ (ตำบลท่าชนะ)
タムボン・サモートーン (ตำบลสมอทอง)
タムボン・プラソン (ตำบลประสงค์)
タムボン・カトゥリー (ตำบลคันธุลี)
タムボン・ワン (ตำบลวัง)
* タムボン・クローンパー (ตำบลคลองพา)


ターチャナ郡は、歴史と自然に恵まれた地域であり、農業を中心とした経済活動が行われています。また、交通の要所としての役割も担っています。

もう一度検索