ダイレクトステップ

ダイレクトステップ (Directstep)

『ダイレクトステップ』は、アメリカのジャズ・ピアニストであるハービー・ハンコックが1979年にリリースしたスタジオ・アルバムです。本作は、ハンコックが日本でのツアーの合間に録音されたもので、CBSソニー・スタジオにてダイレクトカッティング方式を用いて制作されています。この録音手法により、リアルで生々しい音質が実現されており、視聴者に強い印象を与える仕上がりとなっています。

アルバムは日本で先行して発売され、当時のジャズシーンにおいても話題を呼びました。録音には、名エンジニアである中山康樹が立ち会っており、彼はジャズミュージシャンたちの緊張感について述べています。「彼らは表に出さないタイプの人々だったが、打ち合わせはしっかりと行われていた」と言及されており、事前の準備がこの名盤のクオリティを支える要因となりました。中山はさらに、スタジオ内での撮影チャンスが多かったことにも触れています。

本アルバムの収録曲には、特に印象的なものが多く含まれています。中でも「シフトレス・シャッフル」は、1973年からライブ演奏され続けており、ハンコックの代表作である『ヘッド・ハンターズ』制作時に録音された未発表バージョンを経て本作に収録されました。この曲は後に『MR.ハンズ』でも再録されることになります。

オールミュージックのリチャード・S・ギネルは、本作に対して5点満点中4点を付けています。彼は「録音手法から見て取れるように、控えめで堅実な部分がある一方で、

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