ダチア・サンデロ

ダチア・サンデロについて

ダチア・サンデロ（Dacia Sandero）は、ルーマニアの自動車メーカーであるダチアが手掛ける小型ハッチバック車です。この車両はダチア・ロガンのハッチバック版で、特にロシア、南アフリカ、南米市場においては、ルノー・サンデロとしても販売されています。本稿では、ダチア・サンデロの基本情報、特長、さらにはそのクロスオーバー版であるダチア・サンデロステップウェイについて詳しく解説します。

初代 B90型 (2008年 - 2012年)

初代のダチア・サンデロは2008年に登場し、B0プラットフォームを基に開発されました。このプラットフォームはダチア・ロガンと共有されていますが、ホイールベースは短く設計されています。モデル発表は2007年9月のフランクフルトモーターショーで、その後、同年12月にブラジルで市場に登場しました。これがルノーにとって初の欧州外市場への進出となりました。

サンデロはその後、2008年3月にジュネーブモーターショーで正式にダチアブランドとして発表され、ヨーロッパでも販売が開始されました。さらに、ルノーブランド版は南アフリカやロシアの工場で生産されており、その後、南米各国にも輸出されています。

安全性

サンデロは、パッシブセーフティの観点からヨーロッパの厳しい規制に沿って設計されており、最高4つのエアバッグが装着されるモデルもあります。アクティブセーフティにはBoschの最新世代ABSシステムが搭載されており、緊急ブレーキアシストも計装されています。ユーロNCAPでの衝突試験では、成人乗員で3つ星、子供乗員で4つ星を獲得し、一定の安全性が示されています。

ダチア・サンデロステップウェイ

2008年10月には、サンデロを基にしたクロスオーバータイプ「サンデロ・ステップウェイ」が登場しました。このモデルは、SUV風のスタイルを持ちながらも、小型ハッチバックの機能性を兼ね備えています。バイオエタノール対応のエンジンが搭載され、主に南米を中心に販売されています。

2代目 B52型 (2012年 - )

2012年に第2世代モデルが発表され、右ハンドル版も市場に投入されました。このモデルでは、従来の部品を多く共有することでコストを抑え、比較的低価格で提供されています。また、このモデルはフランス市場でも高評価を得ており、販売台数も好調です。

3代目 DJF型 (2020年 - )

現在のダチア・サンデロは2020年9月に発売された3代目モデルです。最新のCMF-Bプラットフォームを採用し、エントリーレベルから高級感を増した仕様も揃っています。エンジンは直列3気筒のみで、さまざまな選択肢が用意されています。デジタル機能や安全機能が充実しており、今後のモデルには電動車も計画されています。

まとめ

ダチア・サンデロは、その実用性とコストパフォーマンスに優れた小型ハッチバックとして多くの市場で成功を収めてきました。特にサンデロ・ステップウェイのようなクロスオーバーバージョンも人気で、多様なニーズに応える車両として広がりを見せています。今後のモデル展開にも期待が寄せられます。

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