ダラシ

ダラシ (Dalasi) について

ダラシは、西アフリカに位置するガンビア共和国で使用されている通貨単位です。1971年7月1日に、それまで使用されていたガンビア・ポンドに代わって導入されました。導入時のレートは1ガンビア・ポンド＝5ダラシでした。

国際通貨コード（ISO 4217）は「GMD」で、補助通貨単位として「ブトゥツ（Bututs）」があります。1ダラシは100ブトゥツに相当します。

為替レート

為替レートは常に変動しますが、2015年11月3日時点では、1アメリカドルは約38.9ダラシ、100円は約32.25ダラシでした。

硬貨

1971年の導入当初には、1ブトゥツ、5ブトゥツ、10ブトゥツ、25ブトゥツ、50ブトゥツ、そして1ダラシの硬貨が発行されました。当時の素材は、1ブトゥツと5ブトゥツが銅、10ブトゥツが真鍮、25ブトゥツ、50ブトゥツ、1ダラシが白銅でした。これらの硬貨には、初代大統領ダウダ・ジャワラの肖像がデザインされていました。

1987年には、イギリスの50ペンス硬貨をモデルにした新しい1ダラシ硬貨が導入されました。1998年には、ジャワラ大統領の肖像が廃止され、国章が採用された新しいシリーズの硬貨が発行されました。ただし、大統領の肖像が描かれた古い硬貨も引き続き使用可能です。

1998年シリーズでは、1ダラシ硬貨が小型化された一方で、他の硬貨の大きさや重量は変更されませんでした。このシリーズには、1ブトゥツ、5ブトゥツ、10ブトゥツ硬貨も含まれていましたが、現在では通貨価値の関係から25ブトゥツ、50ブトゥツ、1ダラシ硬貨のみが流通しています。

紙幣

1971年には、1ダラシ、5ダラシ、10ダラシ、25ダラシ、50ダラシ、100ダラシの紙幣が発行されましたが、1987年に1ダラシ紙幣は廃止されました。現在の紙幣シリーズは1996年に発行され、2001年に再発行されたものです。

2006年には、ガンビア中央銀行によってデザイン、紙質、セキュリティ機能を改善した新しい紙幣が発行されました。特に、紙幣の余白部分をカットし、5ダラシと10ダラシ紙幣には耐久性を高めるためにワニスがコーティングされました。100ダラシ紙幣には、偽造防止のために表に「100」と刻まれた銀箔が追加されました。

2015年には、ガンビア中央銀行は新しい紙幣シリーズを発行しました。この際、25ダラシ紙幣が廃止され、代わりに20ダラシ紙幣が導入されました。また、2倍の大きさを持つ200ダラシ紙幣が新たに導入されました。これらの新紙幣には、当時大統領であったヤヒヤ・ジャメの顔がデザインされていました。

2016年にジャメ大統領が失脚した後も、大統領の肖像画が描かれた紙幣がしばらく発行されていましたが、2019年に表面に鳥が描かれた新しい紙幣の流通が始まりました。

これらの新しい紙幣は、ガンビアの自然や文化を反映したデザインとなっています。旧紙幣も引き続き使用可能ですが、徐々に新紙幣に切り替わっています。

まとめ

ダラシはガンビア経済を支える重要な要素であり、硬貨と紙幣の両方が流通しています。歴史的な変遷を経て、デザインやセキュリティ機能が進化してきました。現在では、鳥のデザインが採用され、ガンビアの新たな象徴となっています。

関連項目

* ガンビア・ポンド

外部リンク

(外部サイトへのリンクは、ここでは省略します。)

もう一度検索