ダラブッカ

ダラブッカの概要

ダラブッカ（英: darabukka）は、タブラ（英: tabla）やダルブッカ（英: darbuka）とも呼ばれ、膜鳴楽器に分類される打[[楽器]]です。特にアラブ音楽やトルコ音楽において多く使用されており、その特徴的な響く低音は多くの音楽シーンで重宝されています。歴史は古く、古代メソポタミアの紀元前1100年ごろから存在していたことが確認されています。

演奏方法

演奏する際には、椅子や床に座って足の上に楽器を置くスタイルが一般的ですが、両足で胴を挟む形やストラップを利用して立ったまま演奏することも可能です。演奏者は左右の手で打面を叩き、異なる音色を生み出します。

さまざまなダラブッカの種類

エジプシャン・ダラブッカ

胴体にはアルミダイキャストまたは銅が用いられ、プラスチック製のヘッドを持つのが特徴です。表面には細かいモザイク模様が施されていることが多い、一般的なタイプです。

ターキッシュ・ダラブッカ

エジプシャンタイプに比べ小型で軽量で、同じ素材を使っています。縁が丸くないため、フィンガースナップを使って高音を出すことができます。

ソンバティとドホラ

ソンバティはエジプシャンタイプを少し大きくし、豊かな低音が特徴的です。一方、ドホラはそれをさらに大きくしたもので、特にパーカッション・アンサンブルでは重要な役割を果たします。

陶器のダラブッカ

素焼きの胴体に天然の皮を貼った伝統的な形状のダラブッカで、モダンなスタイルでも使用されることがあります。

その他のダラブッカ

ジャンベに似た形状のものや、女性向けのサイズが小さいラキ・タブラも存在します。

基本的な演奏テクニック

ダラブッカの演奏には、いくつかの基本的な音があります。まず、低音は手のひらを打面の中央で叩くことで出されます。中音は手を水をすくうように丸めて打ちつけ、打面を押さえることによって得られる音です。また、高音は薬指で縁を叩くことで生成され、これらは「Dum」、「Sack」や「Pa」、「Tak」などと呼ばれています。

最近では、これらの基本音に四元素説をあてはめ、低音を土、高音を水とする解釈も見られます。音色を変えるために、ミュート音などの装飾音も活用されています。

スタイルとリズム

ダラブッカには主にエジプトスタイルとターキッシュスタイルの二大流派が存在し、それぞれに独特のリズムやフレーズがあります。エジプトスタイルはベリーダンスとの関係が深く、踊りやすいリズムが特徴です。ターキッシュスタイルは1987年にムスルル・アフメットによって創始され、音の組み合わせが自由自在です。また、リズムの種類としては、2拍子や4拍子のみならず、複雑な変拍子が用いられることが多いです。

著名な演奏者

ダラブッカの名手には、エジプト出身のハミス・ハンキッシュやサイード・エル・アーティスト、トルコのムスルル・アフメットなどがいます。日本にも、多くのダラブッカ奏者が存在し、独自のスタイルで演奏を行っています。

関連楽器

ダラブッカに似た楽器には、ジャンベやトンバクがあります。これらは共通の起源や奏法を持っており、この地域の音楽文化に欠かせない要素といえます。

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