ダンネブロ勲章

ダンネブロ勲章について

ダンネブロ勲章（Dannebrogordenen）は、デンマーク王室が授与する栄誉勲章の一つで、デンマークへの貢献が顕著な人物に贈られます。この勲章は、イギリスにおける大英帝国勲章に相当するものであり、文化、芸術、スポーツなどの分野で功績をあげた人物が対象となります。「ダンネブロ」とは、デンマークの国旗を意味しています。

歴史

ダンネブロ勲章は、1671年にクリスチャン5世によって創設されました。当初は騎士団のメンバーに与えられる勲章として、受章者数が最大50名に制限されていましたが、1808年に制度が全面的に見直され、4等級制へと変更されました。この制度改革以降、外国人にも叙勲が可能となり、国際的な栄誉としても認知されるようになりました。

等級

1808年の制度改正以降、ダンネブロ勲章は以下の4等級で構成されています。

超級 (Grand Commander / Storkommandør)：勲章にはダイヤモンドが飾られ、原則としてデンマーク王室に連なる人物にのみ与えられます。
1等級 (Grand Cross / Storkors)：王室関係者以外の人物に与えられる最高位の勲章です。
2等級 (Commander 1st Class / Kommandør af 1. grad) および Commander (Kommandør)
3等級 (Knight 1st Class / Ridder af 1. grad) および Knight (Ridder)：騎士級は、ダンネブロ騎士勲章とも呼ばれることがあります。

日本人受章者

外国人にも叙勲が認められているため、日本人の受章者も多数存在します。特に、日本国内でデンマーク名誉領事を務めた人物に授与される例が多く見られます。以下は主な日本人受章者の一部です。

西園寺公望（文部大臣、1898年）
青木周蔵（外務大臣、1902年）
田中義一（内閣総理大臣、1929年）
栗山茂（裁判官、1940年）
安田一（安田財閥三代目当主、年不明）
高木俊介（アンデルセン創業者、1984年）
財前宏（元三菱商事副社長、1997年）
北島義俊（大日本印刷社長、2001年）
笹川陽平（日本財団会長、2010年）
鳥井信吾（サントリーホールディングス副社長、2012年）
* 吉田總一郎（長野デンマーク名誉領事、2013年）

ダンネブロ勲章は、デンマーク社会への貢献を称える重要な勲章であり、受章者の名誉を象徴するものとして尊重されています。

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