ダヴィデ・ニコーラ

ダヴィデ・ニコーラ：不屈の闘志でクラブを救う名将

ダヴィデ・ニコーラ（Davide Nicola）は、1973年3月5日、イタリアのルゼルナ・サン・ジョヴァンニに生まれました。元プロサッカー選手であり、現在はカリアリ・カルチョの監督として手腕を振るっています。

選手としてのキャリア

ジェノアCFCのユースで育ち、プロデビュー後もジェノアやテルナーナなどで主にセリエBで活躍しました。2004-2005シーズンにはACシエーナで唯一となるセリエAの舞台を経験しています。トリノFC在籍時の2005-2006シーズンには、昇格プレーオフ決勝でゴールを挙げ、チームをセリエA復帰に導きました。2010年にレガ・プロ・プリマ・ディヴィジオーネ（3部）のACルメッツァーネで現役を引退しました。

指導者としてのキャリア

現役引退後、ルメッツァーネで指導者としての道を歩み始めます。2012年夏にはセリエBのASリヴォルノ・カルチョの監督に就任し、初年度でチームをセリエA昇格に導きました。しかし、セリエAでは降格の憂き目に遭い、解任と再任を経験。その後、FCバーリ1908の監督を経て、2016年6月にはセリエA初昇格のFCクロトーネの監督に就任します。

クロトーネでは、就任当初から苦戦を強いられますが、終盤戦で驚異的な粘りを見せ、最終節でセリエA残留を掴み取りました。この偉業達成後、ニコーラは「セリエA残留できたら、クロトーネから故郷のトリノまで自転車で縦断する」という公約を果たし、約1300kmの道のりを9日間かけて走破しました。

その後、ウディネーゼ・カルチョ、ジェノアCFC、トリノFCなどの監督を歴任し、いずれのクラブでも降格の危機からチームを救い出す手腕を発揮しています。特に、USサレルニターナ1919では、就任当初最下位だったチームを立て直し、見事セリエA残留に導きました。

2024年1月にはエンポリFCの監督に就任し、ここでも最終節での劇的な勝利でチームをセリエA残留に導き、その手腕を改めて証明しました。同年7月にはカリアリ・カルチョの監督に就任し、新たな挑戦を始めています。

エピソード

2014年7月には、当時14歳だった息子を交通事故で亡くすという悲しい出来事を経験しています。この経験から、ニコーラは道路交通安全への啓発活動にも力を入れています。

指導者としての特徴

ニコーラは、戦術的な柔軟性と選手とのコミュニケーション能力に長けており、チームの状況に合わせて最適な戦略を採用することができます。また、選手一人ひとりのモチベーションを高め、チーム全体の結束力を高めることで、苦境を乗り越える原動力としています。その手腕から「残留請負人」とも呼ばれ、多くのクラブから信頼を寄せられています。

ダヴィデ・ニコーラの今後の活躍から目が離せません。

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