ダークシード

『ダークシード』について

1992年、米国のCyberdreamsからリリースされた『ダークシード』は、PC/AT互換機|PC_AT互換機とAmiga向けに登場したポイント・アンド・クリックアドベンチャーゲームです。このゲームは、その革新的な高解像度グラフィックと独特の作品世界で注目を集めました。プレイヤーは不気味なダークワールドで、主人公マイク・ドーソンを操作し、古き神々から地球を守るための冒険に挑むことになります。

ゲームの概要

『ダークシード』は、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外の洋館を舞台にしています。プレイヤーは作家のマイク・ドーソンを操って、ノーマルワールドとその裏に存在するダークワールドとの間を行き来します。ドーソンは、ノーマルワールドの住人の中で唯一、二つの世界の存在を知る人物です。

ゲームはリアルタイムで進行し、3日間の間に世界を救うミッションに挑みます。プレイヤーが取る行動にはリアルな時間制限があり、即死トラップも存在するため、慎重な選択が求められます。指示はないため、プレイヤーは自らの判断力を頼りに謎解きを行わなければなりません。日本語版には直訳的な部分も見受けられましたが、全体的にプレイヤーに対して興味深い体験を提供します。

ストーリーと設定

ダークワールドは不気味で暗い雰囲気を持つ世界で、古き神々が地球を侵略しようと企んでいます。その計画の初手として、ノーマルワールドの人間にエイリアンの胚を埋め込むものです。ダークワールドには善悪が共存しており、ドーソンを助けるキャラクターも存在します。ゲーム内のアートワークは、映画『エイリアン』のクリーチャーデザインを担当したH・R・ギーガーによるもので、作品全体に彼の独自のスタイルが色濃く反映されています。

移植版について

『ダークシード』は、いくつかのプラットフォームに移植されました。日本ではWindows 3.x、セガサターン、PlayStation版がリリースされ、特にセガサターン版とPlayStation版では、非常に高い難易度に対抗するために攻略ガイドが説明書に盛り込まれました。このような全面的なガイドは、アドベンチャーゲームの体験を大きく変える可能性があるため、ファンの間で議論を引き起こしました。

スタッフと評価

ゲームのデザインは、マイケル・クランフォードと、マイク・ドーソンが担当しました。また、音楽や効果音もグレゴリー・アルパーらによって作成され、ゲームの緊張感ある雰囲気を補完しています。『ファミコン通信』のゲーム誌での評価は比較的高く、特にPlayStation版は注目を浴びましたが、読者投票では逆に低評価となるという意見もありました。

続編『ダークシードII』

1995年には続編『ダークシードII』も発売されました。こちらは主人公がより積極的なキャラクターになり、ストーリーがさらに発展しました。日本語化され、吹き替えが行われたことも特筆すべき点です。『ダークシードII』は前作の人気を受けて、続けて熱心なファンに支持されました。

このように、独特のビジュアルスタイルを持つ『ダークシード』は、単なるゲーム以上の体験を提供し、プレイヤーに強い印象を残すことに成功した作品です。

もう一度検索