ダークネス (2016年の映画)

ダークネス (The Darkness)

『ダークネス』は2016年にアメリカで公開されたホラー映画で、グレッグ・マクリーンが監督を務め、ケヴィン・ベーコンが主演を飾ります。本作はマクリーン監督が聞き知った実際の出来事を基にした物語であり、スリリングかつ不気味な展開が特徴です。

ストーリー概要

物語の中心となるのは、ピーター・テイラー家族です。彼らはグランドキャニオンを旅行中に、息子のマイケルが小さな洞窟で謎の文様が刻まれた黒い石を見つけ、何も言わずに持ち帰るところから始まります。しかし、この行動が家族を未曾有の恐怖へと巻き込むことになるのです。

帰宅後、家の中では不可解な現象が次々と起こり始めます。水道が勝手に開いたり、鏡に手形が現れたりと、次第に状況は悪化していくのです。マイケルはこれらの現象が自身が持ち帰った石に起因すると主張しますが、家族は彼の言い分を一笑に付します。このことが彼を孤立させ、さらなる恐怖が待ち受けていることに気づいていません。

ピーターの妻ブロニーは、娘が体調を崩したことをきっかけに、家の怪奇現象の原因を探ることに決めます。その過程で、アナサジ族の伝説に辿りつくのですが、この信仰の中では、洞窟にあった石が悪魔を封印しており、それを持ち出すと悪魔が現れると言われています。悪魔は子供に憑依し、「ダークネス」という現象を引き起こすとされ、元の場所に石を戻すことが唯一の解決策とされています。

人物描写

キャストには、ピーター役にケヴィン・ベーコン、妻ブロニー役にラダ・ミッチェル、息子マイケル役にダヴィード・マズーズが出演しています。特に、マイケルは自閉症を抱えているという設定があり、彼の視点から家族の恐怖が描かれています。ステファニー役のルーシー・フライも非常に印象的で、彼女の必死な訴えは家族の信じる力を試すこととなります。

製作と公開

この映画は、2014年4月にカリフォルニア州ロサンゼルスで撮影が開始され、音楽はジョニー・クリメックが担当しました。公開前の2016年2月には、トレイラーが公開され、その後タイトルが『6 Miranda Drive』から『ダークネス』に変更されました。公開初週末には約495万ドルの興行収入を記録し、興行成績の初登場4位となりましたが、評価は厳しいものでした。

評価

映画は批評家から評価されず、多くのレビューサイトでは低得点を付けられています。Rotten Tomatoesでは、批評家支持率がわずか3%という結果になり、「全く怖くない」との評が目立ちました。また、Metacriticでも低いスコアを得るなど、商業的には成功したものの、作品そのものには厳しい視線が集まりました。

『ダークネス』は、一癖も二癖あるホラー映画として位置づけられていますが、物語の根底には家族の絆や信じることの大切さが秘められており、単なる恐怖を超えたメッセージを感じ取ることができるかもしれません。

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