ダーク・ホース (ジョージ・ハリスンのアルバム)

ジョージ・ハリスンのアルバム『ダーク・ホース』は、1974年11月20日にリリースされました。日本での発売は翌1975年2月5日。このアルバムは、ソロアーティストとしてのハリスンが最初で最後となるアメリカ・ツアーに合わせて発表される予定でしたが、制作の遅れからツアー終了直前の発売となりました。

アルバムからは、「ハリズ・オン・トゥアー」、「マヤ・ラヴ」、「ダーク・ホース」といった楽曲がツアーでも演奏されました。また、このツアーにはジョン・レノンも観客として訪れています。

レコーディングには、ビリー・プレストンが参加しており、彼はアメリカ・ツアーにも同行し、自身のヒット曲を披露するという好待遇でした。

アルバム・タイトルは、ハリスンが設立した新レーベルの名前でもあります。しかし、EMIとの契約が残っていたため、本作と次作『ジョージ・ハリスン帝国』はEMI/アップルから発売されました。

制作当時のハリスンは、多忙なスケジュールや私生活でのトラブルを抱えていたためか、彼の声は以前の作品とは異なり、荒れてしゃがれたものとなっています。この変化は、他のアルバムと比べても際立っており、賛否両論を呼びました。

プライベートでは、アルバム完成前に妻パティと別居し、後に2番目の妻となるオリヴィア・トリニダード・アライアスと出会っています。

収録曲の「バイ・バイ・ラヴ」は、エヴァリー・ブラザーズのカバーであり、パティとの別れという彼の個人的な悲しみが反映されていると言われています。

「ダーク・ホース」は、アルバムに先駆けてシングルとしてリリースされ、1991年の来日公演でも演奏されました。

「ファー・イースト・マン」は、ロン・ウッドとの共作で、ウッドのアルバム『I've Got My Own Album To Do』（1974年）にも収録されています。

アメリカでは、『ビルボード』誌のアルバム・チャートで最高4位を記録。イギリスではチャートインを果たせませんでした。

収録曲

Side A
1. ハリズ・オン・トゥアー - Hari's On Tour (Express)
2. シンプリー・シェイディ - Simply Shady
3. ソー・サッド - So Sad
4. バイ・バイ・ラヴ - Bye Bye Love
5. マヤ・ラヴ - Maya Love

Side B
1. ディン・ドン - Ding Dong, Ding Dong
2. ダーク・ホース - Dark Horse
3. ファー・イースト・マン - Far East Man
4. イット・イズ・ヒー（ジェイ・スリ・クリシュナ） - It Is "He" (Jai Sri Krishna)

演奏者

George Harrison - Vocals, Guitar
John Guerin - Drums
Ringo Starr - Drums
Jim Keltner - Drums
Andy Newmark - Drums
Klaus Voormann - Bass
Paul Stallworth- Bass
Willie Weeks - Bass
Max Bennett - Bass
Roger Kellaway - Piano
Nicky Hopkins - Piano
Gary Wright - Piano
Billy Preston - Keyboards
Mick Jones - Guitar
Alvin Lee - Guitar
Ron Wood - Guitar
Robben Ford - Guitar
Tom Scott - Horn
Jim Horn - Flute
Chuck Findley - Flute
* Emil Richards - Percussion

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