ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー

ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー

『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』（原題：Dirty Mary, Crazy Larry）は、1974年に製作されたアメリカ合衆国のアクション映画です。リチャード・ユネキスの小説『追跡―チェイス』を原作とし、アメリカン・ニューシネマの代表作の一つとして知られています。

概要

本作は、スーパーマーケットから現金を強奪した若者3人組が、警察の追跡をかわしながら逃走する様子を描いたカーアクション映画です。

映画公開時のチラシには、以下の内容が記載されていました。

撮影中にクラッシュさせたパトカーは50台に及ぶ。
ラリー役のピーター・フォンダはスタントなしで、シボレー・インパラとダッジ・チャージャーを自身で運転している。
主人公3人組の逃走車両としてシボレー・インパラとダッジ・チャージャーが活躍することから、日本のアメ車ファンに支持されている。
後半のダッジ・チャージャーとヘリコプターのチェイスシーンは、CGのない時代ならではの荒々しさとリアリティに満ちている。
ピーター・フォンダ演じるラリー・レイダーの無軌道さは、ベトナム戦争に起因する反戦・反アメリカ政府のムーブメントを反映している。
ベルボトムのジーンズにへそ出し衣装、悪態をつくメリーの姿は、アバズレそのものであり、ラリーがそんなメリーをクールにあしらう姿も見どころ。
福田和也は、本作の衝撃的な結末を「逃避行物は終わり方が難しい」ことの例として挙げている。
クエンティン・タランティーノは、映画『デス・プルーフ in グラインドハウス』（2007年）の公開時に、カー・ムービーのベストとして『バニシング・ポイント』、『マッドマックス』と共に本作を挙げている。

あらすじ

NASCARレーサーのラリーとメカニックのディークは、新しいレースカーを手に入れるため、スーパーマーケットから現金を強奪する計画を実行します。店長スタントンの家から現金を奪うことに成功しますが、ラリーが一晩を共にしたメリーが逃走に加わり、3人で逃げることになります。

警察はフランクリン部長の指揮のもと、ヘリコプターも使い3人を追跡します。ラリーの運転技術と、警察無線の傍受により、追跡は難航しますが、フランクリン部長は無線傍受を逆手に取り、偽の指示でラリーらを追い詰めます。しかし、ラリーらはパトカーからの返信内容からトリックを見破ります。

無線指示では封鎖されているはずの踏切に誰もいないことに気づき、その踏切を抜ければ警察の追跡を完全に振り切れると確信した3人を、予想外の結末が待ち受けています。

キャスト

ラリー・レイダー：ピーター・フォンダ
メリー・クームズ：スーザン・ジョージ
ディーク・コンウェイ：アダム・ローク
フランクリン部長：ヴィック・モロー

登場車種

シボレー・インパラ
ダッジ・チャージャー - 1969年型。ナンバープレートは「938 DAN」。

関連作品

* デス・プルーフ in グラインドハウス - 本作のオマージュが多数用いられている。

『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』は、手に汗握るカーアクションと、予測不可能なストーリー展開で、観る者を魅了する作品です。アメ車好きはもちろん、映画ファン必見の一作と言えるでしょう。

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